2023.01.21
デジライター

クラウドファンディングとは?|6つの種類と流れ、メリット・デメリットを解説

近年注目を集めているクラウドファンディング。名前は知っているものの、詳細は知らないという方が多くいます。

そこで今回はクラウドファンディングについて、種類や流れ、メリット、デメリットを解説していきます。クラウドファンディングの基礎知識を学んでおきたい方は、ぜひご覧ください。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、インターネットを経由し、不特定多数の人々から資金調達することを指します。「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」の語句を組み合わせた造語です。

具体的には、「こんなモノやサービスを作りたい」といったアイディアを持つ人や、「こんな問題を解決したい」といった目標を持つ人(起案者)が、まずインターネット上でプロジェクトを起案します。

そして、起案されたプロジェクトに賛同した人々(支援者)が、起案者に対して資金面の支援をすることで、クラウドファンディングが成立します。

近畿システムサービス管理部

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クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングは、支援の仕方やリターン(特典)の内容に応じて下記の6種類に分けられます。
 
①購入型クラウドファンディング
②寄付型クラウドファンディング
​​③融資型クラウドファンディング
④株式投資型クラウドファンディング
⑤ファンド型クラウドファンディング
⑥ふるさと納税型クラウドファンディング
 
1つずつ詳細を見ていきましょう。
 

①購入型クラウドファンディング

購入型は、支援した金額に応じたモノやサービスをリターンとして受け取れる形式のクラウドファンディングです。
支援者は、買い物をするような感覚で資金援助ができます。

購入型クラウドファンディングは、「All-or-Nothing(型達成時実行型)」と「All-In型(実行確約型)」にさらに分けられます。

All-or-Nothing型は期間内に目標金額の資金が集まった場合のみプロジェクトが成立する方式、All-In型は1人でも支援者がいれば目標金額に達していなくてもプロジェクトが成立する方式です。

起案者はこの2つの方式を、目的に応じて選択することが可能です。
 

②寄付型クラウドファンディング

寄付型は、支援者が起案者に対して文字通り“寄付”する形で資金援助をするクラウドファンディングであり、基本的にはリターンが発生しません。

ただし、手紙や写真など、対価性のないものに関してはリターンとして設定することができます。

また、寄附金控除の対象となる起案者を支援した場合、支援者は寄付による税制優遇を受けることが可能です。
 
​​

③融資型クラウドファンディング

融資型は、事業者が起案者と支援者のマッチングをサポートする形式のクラウドファンディングです。日本では「ソーシャルレンディング」として知られています。

具体的には、まず支援者は仲介の事業者に対して小口の資金を渡します。その後、事業者が受け取った資金を大口化し、起案者へ融資する仕組みです。

融資型クラウドファンディングは、支援者が金銭的なリターンを得られるのが特徴です。このため、資産運用したい人々に活用されています。
 

④株式投資型クラウドファンディング

株式投資型は、株式会社が個人の投資家を対象に行うクラウドファンディングで、非公開株をリターンとして提供します。

起案者は年間1億円未満、支援者は1社につき50と、投資金額に上限が設けられています。
 

⑤ファンド型クラウドファンディング

ファンド型は、株式投資型と同様に企業が行うクラウドファンディングです。支援者が特定の事業に対して援助をし、売り上げの一部をリターンとして受け取ります。

売り上げの一部ではなく、モノやサービスをリターンとして受け取れることもあります。

融資型クラウドファンディングに似ていますが、ファンド型クラウドファンディングは事業の売り上げに応じて利回りが変動するため、元本割れのリスクがあります。
 

⑥ふるさと納税型クラウドファンディング

ふるさと納税型は、自治体が起案者となって解決したい課題をプロジェクトとして提示し、共感した人々から寄付を募るクラウドファンディングです。

支援者は寄付金の控除や返礼品という形でリターンを得られます。

「ふるさと納税」とついていますが、ふるさと納税と違い、提供した資金の使い道が明確であるのが特徴です。
 

クラウドファンディングの流れ〜起案者の場合〜

クラウドファンディングの種類

ここからは、クラウドファンディングを実施する際の流れについて、起案者と支援者で分けて解説していきます。

まずは起案者の場合。起案者としてクラウドファンディングを実施する場合、流れは以下の通りです。
 
①目的を明確にし、戦略を考える
②任意のクラウドファンディングサイトでプロジェクトページを作成する
③審査を通過したら、公開して資金調達を開始する
 
なお、プロジェクトページが公開されたら、SNSやプレスリリースで情報を発信しておくと、支援者を集めやすくなります。

クラウドファンディングの流れ〜支援者の場合〜

続いては支援者の場合。支援者としてクラウドファンディングに参加する場合、流れは以下の通りです。
 
①クラウドファンディングサイトでプロジェクトの詳細を閲覧する
②募集期間内に、任意のプロジェクトへの支援手続きを済ませる
③募集期間終了後、活動報告などでプロジェクトの進捗を確認する
④リターンを受け取る
 
基本的に支援者は、支援手続きを済ませた後は進捗確認やリターン受け取りしかできません。このため、メリットを得るにはプロジェクトの選択が大切になります。

クラウドファンディングのメリットとデメリット〜起案者の場合〜

最後に、クラウドファンディングのメリットとデメリットを、起案者の場合と支援者の場合に分けてまとめました。

まずは起案者にとってのメリット・デメリットを見てみましょう。

起案者にとってのクラウドファンディングの大きなメリットは、「従来よりも手軽に資金調達ができる」ことです。

これまでは資金面の問題で実現できなかったことも、クラウドファンディングを利用して資金を集めることで、実現の可能性が生まれます。

また、発売前の製品に対する反応を知るためのテストマーティングに利用できるという側面もあります。商品やサービスの開発・改善に役立てることが可能です。

一方でデメリットとしては、目標金額を達成できなかった場合、実施方式によっては資金調達ができないことが挙げられます。

このため、プロジェクトの成功確率を予想し、別の資金調達方法も調べておくことが大切です。

クラウドファンディングのメリットとデメリット〜支援者の場合〜

続いては、支援者にとってのクラウドファンディングのメリット・デメリットを見ていきます。

支援者にとってクラウドファンディングは、魅力的なリターンを得られるのが最大のメリットです。

クラウドファンディングのリターンには、まだ市場に出回っていないものが用意されていることも。さらに、投資目的でも活用できます。

この他、プロジェクトを通して社会との繋がりを持ち、「支援」という形で携われるのもメリットと言えるでしょう。

ただし、不測の事態やトラブルによってリターンが得られないケースがある点はデメリットです。

リターンを目的として資金提供をするならば、プロジェクトが順調に進むか、信頼性の高い起案者であるかを、しっかりと吟味しましょう。

まとめ

クラウドファンディングの種類

今回はクラウドファンディングについて、種類や流れ、メリット、デメリットを解説しました。

クラウドファンディングは、上手に活用すれば目標を実現するための大きな力になります。

しかしながら、支援を得るためにはプロジェクトが成功する見込みがあることなどを支援者に示し、信頼を得ることが大切です。

クラウドファンディングを始める際には、「安心して支援できるか?」「支援したくなる内容か?」など、支援者の視点からプロジェクトの内容やプロジェクトページを考えていきましょう。

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