日々ビジネスを展開していると、プラットフォームビジネスという言葉を聞いたことがある方は多いかもしれません。プラットフォームビジネスとは、ユーザー間を繋いで収益を得るビジネスモデルのことです。
本記事では、プラットフォームビジネスのメリットやデメリット、種類をご紹介します。また、プラットフォームビジネスを成功させるためのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
プラットフォームビジネスとは？
はじめに、プラットフォームビジネスの概要を解説します。プラットフォームビジネスとは、異なるグループやユーザー間を繋ぎ、相互に価値を交換できる場を提供するビジネスモデルのことです。
顧客同士や、プロバイダーと顧客間での取引やコミュニケーションを円滑に行う目的であることが多く、種類は多岐にわたります。なお、プラットフォーム自体は商品やサービスを生産する必要はないため、あくまで相互に価値提供し合う場を作ることがプラットフォームビジネスの本質になります。
プラットフォームの代表例
代表的なプラットフォームの例としては、UberやAirbnbなどの「シェアリングエコノミー」プラットフォームが挙げられます。他にも、AmazonやeBayのようなオンラインマーケットプレイス、FacebookやTwitterのソーシャルメディアプラットフォームなどがあります。それぞれのプラットフォームは「ユーザーとユーザー」「買い手と売り手」など、相互にユーザーが存在することが特徴です。
プラットフォームビジネスを行うメリット
ここからは、プラットフォームビジネスを行う3つのメリットを解説します。
- プラットフォームの提供自体がビジネスになる
- 会員数が増加するほど売上が増える
- データをその他のビジネスに活かせる
それぞれ順番に見ていきましょう。
プラットフォームの提供自体がビジネスになる
プラットフォームを提供すること自体が価値になるのが最初のメリットです。SNSなどのソーシャルプラットフォームであれば、日常的に第三者と関係値を築きたいユーザーにとって、いつでもコミュニケーションを取れる場所があるという価値を提供できます。
もちろん、プラットフォームビジネスのコンセプトや運営次第ではありますが、提供すること自体が大きなメリットになると言えるでしょう。
会員数が増加するほど売上が増える
次に、会員数が増加するほど売上が増えるのもプラットフォームビジネスのメリットです。プラットフォームは、ユーザー数やプロバイダー数が増えるほど、プラットフォームの価値が向上して売上も増える傾向があります。
基本的に、プラットフォームビジネスは会員からの会員費用が売上になったり、プラットフォーム上で取引される手数料が売上になったりします。そのため、会員数を増やすほど流通額も増加していきます。
データをその他のビジネスに活かせる
プラットフォーム上で蓄積されるデータは、ユーザーの行動や傾向を分析する貴重な情報源となります。プラットフォームビジネスのデータを活用することで、よりターゲットに合ったサービスや広告を提供することが可能です。つまり、プラットフォームのデータが貯まるほど広告効率も高まるため、より安価な費用で会員を伸ばせるようになります。
プラットフォームビジネスのデメリット
先ほど、プラットフォームビジネスのメリットを解説してきました。一方で、下記のようなデメリットがあることも事実です。
- 集客のためのコストがかかる
- 後発で参入するのは難しい可能性が高い
- 法規制も注意する必要がある
それぞれ順番に見ていきましょう。
集客のためのコストがかかる
プラットフォームを成功させるためには、初期の集客に多額の広告費やプロモーション費がかかる場合があります。競争が激化している市場では、ユーザーを引き込むための工夫が必要であり、工夫をした上で多くのコストがかかることも事実です。
たとえば、1ユーザーあたり5,000円の獲得コストがかかるとして、ユーザーを500人集めるとします。この場合にかかるコストは5,000円×500人＝2,500,000円です。
このように、毎月かかる広告費等のランニングコストが高騰することは事前に理解しておきましょう。
後発で参入するのは難しい可能性が高い
既に確立されたプラットフォーム市場に、後から参入することは難しいケースも多々有ります。初期の参入者が、すでに多くのユーザーやプロバイダーを獲得して売上を立てているためです。
もし仮に、後発でプラットフォームビジネスに参入する場合は、自社の強みを活かしつつ競合の少ない市場を選ぶ必要があります。
法規制も注意する必要がある
プラットフォームビジネスは、取引やコミュニケーションの仲介役として多くの個人や事業者を関与させるため、法的な規制や義務に対する遵守が求められます。地域ごとの法律や規制に対応する体制を整えることが重要です。
プラットフォームビジネスの種類
プラットフォームビジネスと一口に言っても、種類は多岐にわたります。たとえば下記のとおりです。
- 仲介型
- コンテンツ型
- OS型
- ソリューション型
それぞれ順番に解説します。
仲介型
仲介型プラットフォームは、ユーザー同士やユーザーとプロバイダーとの間で取引を仲介するプラットフォームビジネスです。たとえば、UberやAirbnbが仲介型に該当します。
コンテンツ型
コンテンツ型プラットフォームは、ユーザーがコンテンツを共有し、閲覧するためのプラットフォームビジネスです。たとえば、YouTubeやブログプラットフォームがコンテンツ型に該当します。
OS型
OS型プラットフォームは、他のアプリやサービスを提供するための基盤を提供するプラットフォームビジネスです。たとえば、iOSやAndroidがOS型の代表例です。
ソリューション型
ソリューション型プラットフォームは、特定の課題やニーズに対するソリューションを提供するためのプラットフォームのことです。クラウドサービスプロバイダーや、ビジネス向けソフトウェアプラットフォームがソリューション型に該当します。
プラットフォームを成功させるためには
ここまで、プラットフォームビジネスの概要を解説してきました。最後に、プラットフォームビジネスを成功させる方法をご紹介します。
- ターゲット選定を適切に行う
- マネタイズポイントを決めておく
- 集客に必要な予算をしっかりと確保する
それぞれ順番に見ていきましょう。
ターゲット選定を適切に行う
まずは、ターゲット選定を適切に行うようにしましょう。どのようなユーザーやプロバイダーをターゲットにするかを明確にし、そのニーズや要求を把握することが重要です。もし仮に、プラットフォームビジネスのターゲットが明確に定まらない場合は、クラウドソーシングサービスなどを利用してユーザーアンケートを集めたり、既存顧客からの意見を採用したりしましょう。
マネタイズポイントを決めておく
次に、マネタイズポイントを決めておくことも重要です。たとえばシェアリングエコノミーの場合は、使っていない家を貸すことで収益を得たり、余っている時間でスキルを教えてマネタイズしたりするケースがあります。
どの種類のプラットフォームビジネスを行うかによってマネタイズポイントは異なりますが、事前に決めておかないと後からマネタイズするのは困難です。また、マネタイズポイントを決めた上で、事前に収益シミュレーションも立てるようにしましょう。
集客に必要な予算をしっかりと確保する
最後に、プラットフォームビジネスの集客に必要な予算をしっかりと確保しましょう。前述した通り、プラットフォームビジネスの集客には大きな予算が必要となります。初年度で黒字に転換するのはほぼ困難であり、最低でも黒字にするためには3年以上の時間がかかると思っておきましょう。
したがって、最低でも3年間は予算組みをしたりシミュレーションを行ったりして、ビジネスを展開する途中で頓挫してしまわないように注意することが大切です。
まとめ
本記事では、プラットフォームビジネスについて解説をしてきました。プラットフォームビジネスとは、異なるユーザーやグループ間を繋ぎ、相互に価値提供できるビジネスモデルのことです。
プラットフォームビジネスは、会員数が集まるほど収益が伸びていきますが、そのためには多くの予算が必要であることを理解する必要があります。プラットフォームビジネスに参入する場合は、自社の得意領域を活かした勝ちやすい市場を攻めるようにしましょう。
