2023.04.29
店舗管理システム

DX時代に求められる「リスキリング」とは?取り入れるメリットと導入時の4ステップ

リスキリングとは?

リスキリングとは、時代の移り変わりと共に変わる、業務上で必要とされる新しい知識やスキルを学ぶこと。

経済産業省は、リスキリングを「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義しています。

近年では、デジタル技術を持って業務の効率化を図るDX化が世に浸透してきており、これに対応できるようリスキリングが活用されるようになっています。今後DX化以外が世に広がってきた場合は、それに対応したリスキリングが必要になってくるでしょう。

2020年の世界経済会議(ダボス会議)では、「「2030年までに全世界で10億人をリスキリングする」と発表されたり、2022年10月には岸田文雄総理より、リスキリングのための支援制度を政策の中に盛り込む考えが表明されたりと、国を挙げて注目されている取り組みです。

リカレント教育との違い

リスキリングと似た取り組みとしてよく挙がる”リカレント教育”は、個人の学びのために仕事を一旦離れて大学などの教育機関で知識をつけ、また仕事に戻るといったことを繰り返す仕組みのこと。

リスキリングが業務と並行しながら企業の成長や戦略に必要なスキル獲得を社員に促す一方で、リカレント教育は個人の学びに重きが置かれているといった違いがあります。

アンラーニングとの違い

リスキリングと似た取り組みとして、”アンラーニング”という取り組みも挙がります。

アンラーニングは「学習忘却」を指し、現在の仕事のルーティンや信念を忘却し、スタイルを一新することを指します。

流動的な現在のビジネスモデルについていくためのアンラーニングを行う上で、リスキリングを取り入れることもありますが、概念としては全く違ったものになります。

リスキリングを取り入れるメリット

リスキリングを企業に取り入れるメリットには、

・人材不足に対応できる
・社内にアイデアが生まれやすくなる
・業務の効率化が期待できる
・会社を理解した人材に取り組んでもらえる

といったことが挙げられます。

人材不足に対応できる

今後業務のDX化が進んでいく中で、専門技術が求められるデジタル人材は不足することが予測されています。

参照:目指すべきポストコロナ社会への提言

人手が足りないと思ったときに新しい人材を採用したくても、なかなか見つからないという厳しい状況になることが考えられます。将来を見越して、今いる従業員たちにリスキリングを行ってスキルを身につけてもらうことは、大きなメリットとなるでしょう。

社内にアイデアが生まれやすくなる

新しいスキルがインプットされることで、新しいアウトプットも生まれやすくなります。リスキリングを通じて学んだことを、さらなる事業の改革や経営改善のアイデアとして活かすことができれば企業にとってもプラスになります。

業務の効率化が期待できる

リスキリングで得たスキルをDXに活かせば、業務の効率化を図ることができます。今まで30分かかっていた業務が15分で終われば、残りの15分を別の業務や学習の時間に充てられますね。

無駄な残業も減り、従業員がライフワークバランスを取りやすくなることで、いいサイクルが生まれ、モチベーションの面でも業務効率のアップが期待できるでしょう。

会社を理解した人材に取り組んでもらえる

リスキリングを行わず、デジタル技術に長けた人材を雇うのも一つの手ではありますが、会社のことについて一から理解してもらうには時間がかかります。

すでに会社の文化やシステムを理解した人材にリスキリングを行うことで、現在のオペレーションにスムーズにDXを取り入れられるメリットがあります。

リスキリングを導入する際の4ステップ

実際にリスキリングを導入する際のステップを4つの手順に分けて解説していきます。

①事業に合った人物像や必要なスキルを出す

リスキリングを行うにあたって大切なのが、リスキリングを通じてどのようなスキルを習得するかを決めておくことです。業績や事業内容、従業員からの声を通じて、学ぶスキルを決めましょう。

②リスキリングのプログラムを考える

抱えている従業員の傾向などを理解し、効率よくスキルを習得できるプログラムを考えて選びましょう。オンライン講座やeラーニングなどであれば自社で用意できます。外部人材に講師になってもらったり、外部の学習コンテンツを購入して取り入れるという方法もよいでしょう。

③従業員に取り組んでもらう

プログラムを決定したら、スケジュールを決め手社員に取り組んでもらいます。

このときに気をつけたいのは、従業員の不満を高めないために、

・できるだけ業務時間内で取り組む
・1on1などで従業員の意思を聞き、尊重した上で取り組んでもらう

ということ。本人のキャリアと擦り合わせながら進めていきましょう。

④実践できる機会を作り業務に活かす

リスキリングを取り入れたあとは、学んだことを実践できる機会を作り、業務に活かしていきましょう。リスキリングを行うことが目的になってしまっては意味がありません。

実践したことに対してFB(フィードバック)を行うことも忘れず、スキルの向上に努めましょう。

まとめ

リスキリングは、国内だけでなく、世界のさまざまな企業で活用されている取り組みです。時代の流れと共にどんどん進んでいくDX化に追いつけるよう、リスキリングによるスキルアップを積極的に取り入れていくことをおすすめします。

従業員をIT人材として育てることができれば、店舗管理や顧客管理のシステムを導入していくことでさらなる業務効率化が見込めます。

近畿システムサービスではさまざまな業務効率化システムの提案をしておりますので、興味のある方はぜひ資料請求・お問い合わせをお待ちしています。

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