2023.03.25
生産管理システム

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?メリットや導入方法を解説

近年、ビジネスシーンで「RPA」の言葉を耳にする機会が増えています。
中でも金融機関は、RPAとの親和性が高く、ぜひ理解しておきたい単語の1つと言えるでしょう。

とはいえ、実際は「RPAとは何だろう?」と疑問にお持ちの方が大半だと思います。

そこで今回は、RPAについて、次の内容を解説していきます。

  • 概要
  • 注目されている理由
  • 導入の効果・メリット
  • 導入方法

RPAについて理解しておきたい方は、ぜひご覧ください。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

RPAとは何か?

RPAとは、「Robotic Process Automation」の頭文字をとった略称であり、自動化技術の総称です。
ルールエンジンやAI(人工知能)などの技術を活用したソフトウェア型ロボットが、これまで人間しか対応できなかった作業を代行する取り組みを意味します。

具体的には、Excelファイルにまとめられている商品情報を商品マスタに転記するといった定型的かつ反復的であり、膨大な量の作業に対して、RPAは大きな効果を発揮します。

なぜRPAが注目されている?

近年、RPAは日本や欧米で急速に取り入れられています。とりわけ金融機関には、導入を決定しているところが多いです。

なぜ、これほどまでRPAが注目されているのでしょうか?
 

働き方改革に対する意識が高まったため

日本における理由としては、まず、長時間労働を改善する「働き方改革」への意識が、年々高まっていることが挙げられます。

長時間労働を改善するための方法は2つあります。1つはより多くの人材を雇用し、人手を増やす方法。そしてもう1つは、業務効率を上げて1人あたりの業務負担を減らす方法です。

しかし、少子化が進み人口も減少している日本では、簡単に人材を雇用できません。

そこで、業務効率化を求めRPAを導入する事例が増えているのです。
 

従来と比較し、利便性が大きく向上しているため

近年のRPAは、従来に比べてソリューションが進化し、利便性が大きく向上しています。

例えば、操作できる情報やシステムの多様化、活用できる業務範囲の拡大といった進化を遂げています。

こうした利便性の向上により、RPAの導入を検討する企業や自治体が増えているのです。

RPAを導入することによる効果・メリット

RPAを導入することによる効果・メリット
ここでは、RPAの導入によって得られる効果・メリットを見ていきます。

RPAの導入には、主に次のようなメリットがあります。
 

①コスト削減

RPAは、定型的かつ反復的であり、膨大な量の作業に対して大きな効果を発揮すると、先ほど解説しました。

こうした作業は単調である一方、従業員への負担が大きく、無駄に時間を消費することになります。もちろん、その分の人件費も発生します。

RPAを導入すれば、これまで30分かかっていた作業を1分に減らすことができ、人件費の削減が可能です。

また、作業をアナログで行っていた際に発生していた紙代など、小さなコストの削減にも繋がります。
 

②業務効率の向上

上述したように、RPAを導入することで、従来よりも作業の時間を大幅に削減し、業務効率を向上させることが可能です。

従業員の長時間労働を改善できる他、従業員がコア業務に割く時間を増やせるので、生産性の向上にも繋がります。
 

③人為的ミスの予防

どんなに慣れた人でも、作業中に何らかのミスをしてしまう可能性は十分にあり得ます。

しかし、RPAを導入すれば、決められたルールに従い、ロボットが正確に作業を実行するため、人為的ミスを予防でき、それに伴う業務効率の低下やコストの増加も避けられます。

RPAの導入方法

RPAの導入方法
最後に、ここまで読んでRPAの導入を検討しはじめた方に向けて、RPAの導入方法をご紹介します。

RPAを導入する際の流れは次の通りです。
 

①導入準備

RPAを導入する前には、「目的の整備」「適用業務の選定」「目標設定」という3つの準備が必要になります。

目的の整備 導入する理由(背景)や課題を整理し、目的を設定する
適用業務の選定 どの業務にRPAを適用するか選定する
目標設定 目的に合わせ、目標を設定する

以上の準備をしておくことで、RPAの導入を成功に導くことができます。
 

②製品の選定

RPA製品は多数提供されており、製品ごとに機能や価格に違いがあります。

このため、導入の際はやたらに購入するのではなく、導入準備で明確にした適用業務や目標に合わせて選ぶことが大切です。

例えばRPA製品には、手軽に導入できるものや開発・運営サポートが充実しているものなどがあります。

特定の業務にのみ適用する予定で、早めに運用を開始したい場合は手軽に導入できる製品、広範囲の業務に適用する予定で、継続的に運用したい場合は開発・運営サポートが充実している製品などの選び方をしましょう。
 

③導入・運用

製品の選定が完了したら、実際に導入・運用へと移ります。

まずは社内から問い合わせがあった場合に備えたり、同時に運用ルールやガイドラインを作成したりして、運用体制を整えましょう。

その後、自動化する業務について説明をし、RPAの活用を呼びかけます。

RPAの運用が始まったら、効果を検証し、運用の仕方を見直し・改善していくことで、さらなる業務効率化に繋がります。

まとめ

RPAについて
今回はRPAについて、次の内容を解説しました。

  • 概要
  • 注目されている理由
  • 導入の効果・メリット
  • 導入方法

働き方改革に伴う業務効率化を目指すならば、RPAはぜひ導入するべき取り組みと言えます。

導入に際して、事前準備や運用開始後の体制整備などの負担はありますが、長期的な視点で見ると、会社に様々な効果・メリットをもたらすことでしょう。

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