2019.02.01
RFID

RFIDの通信距離について徹底解説

RFIDとは、リーダライタなどを用いてRFタグやICタグとも呼ばれるタグから、接触せずに無線で情報の送受信ができる、近距離の自動認識技術全般を指す言葉です。
アパレルや物流倉庫、大学や企業などで幅広く活用されているそんなRFIDシステムですが、様々な要因によって、無線通信でタグを読み取れる距離が変動します。
ここでは、RFIDの通信距離について詳細を解説します。

RFIDの通信距離とは

RFIDの通信距離とは、リーダライタでタグを無線で読み取れる距離のことを指します。
その通信距離は、短くて10cm前後、長くて数メートルとされています。
ですが、RFIDシステムは多様性と可能性を秘めた技術であるため、活用されるシーンが多いという特徴があります。そのため、日々研究と開発が進められていて、通信距離は現在よりも伸びると言われているのです。
どこまで伸びるか気になるところではありますが、先程もご紹介したように、RFIDの通信距離は様々な要因によって変動します。
では、その要因とは一体何なのでしょうか。

RFIDの通信距離を決めるもの

通信方式

RFIDでは、無線技術を用いてリーダライタでタグを読み取るのですが、その通信方式は基本的に『電磁誘導方式』と『電波方式』の2種類に分かれています。
またそれぞれの通信方式には、周波数帯が2種類ずつ設定されています。
具体的には、電磁誘導方式には『LF帯』と『HF帯』が、電波方式には『UHF帯』と『マイクロ波帯』が用いられているのです。
それぞれの基本的な通信距離は、以下のようになります。

LF帯(電磁誘導方式) 〜10cm前後
HF帯(電磁誘導方式) 〜50cm
UHF帯(電波方式) 5m〜7m前後
マイクロ波帯(電波方式) 〜2m前後

1つ留意していただきたいのですが、それらのRFIDの通信方式および周波数帯には、メリットとデメリットがあります。
ですので、安易に通信距離が長い方式を選ばないようにしましょう。

リーダーライターのRF出力

リーダライタには、ハンディターミナルや据置型などの形があるのですが、それぞれでRF出力が設定されています。
10mWや中出力の250mW、高出力の1Wなどリーダライタによって出力は様々ですが、出力が高いほど、RFIDの通信距離が長くなります。
しかしながら、250mW以下は特定小電力に当たるため不要ですが、例えばRF出力が1Wのリーダライタを用いたRFIDシステムを導入する場合は、総務省に構内無線局の申請が必須となります。

タグ、リーダーライターのアンテナ利得状況

アンテナの利得とは、電波の受信もしくは発信をするアンテナの性能を指す言葉で、単位はdBiになります。
アンテナの利得が高いと、特定の放射方向(指向性がある)においては強い電波を発信できたり、もしくは小さい電波をキャッチすることが可能です。
しかしながら、利得が高すぎてしまうと、他の方向からの電波を受信できなかったり、または発信しても受取側が受信できないという場合があります。

これをRFIDシステムに置き換えると、リーダライタの放射方向にタグがない、もしくはズレていたりすると、タグを読み取ることが困難になるのです。
そしてそれは、リーダライタとタグの距離が遠くなれば遠くなるほどに、無線通信が働かなくなります。
そのため、通信距離はアンテナの利得状況により、変動してしまう要因になってしまうのです。

RFIDの通信距離を使ったメリット

距離の離れた複数のタグも読み取れる

様々な要因によってRFIDの通信距離が変動しますが、それでもバーコードよりも格段に利便性の高いシステムであることに、間違いはありません。
バーコードと違い、無線の範囲内であれば距離が離れていても、リーダライタを直接かざすことなく複数のタグを一括で読み取ることが可能です。
このメリットがあるため、RFIDシステムは、物流倉庫でよく導入されているケースが多いのです。
他にも、自転車管理や勤怠管理、図書館の書籍や企業の備品管理など、このメリットを活かした管理システムは、実際にあらゆるところで導入されています。

箱を開けなくても中の商品のタグを読み取れる

RFIDは無線(電波)を用いているため、通信距離の範囲内であれば、例えダンボールに入っていたとしても、タグを一括で読み取ることが可能です。
例えば、アパレルの倉庫などで棚卸をしなければならない場合、わざわざダンボールから商品を取り出す必要はなくなります。
そのため、棚卸の作業時間を大幅に短縮できるのです。
このメリットがあるため、アパレルでもRFIDシステムはよく導入されています。

まとめ

RFIDシステムはとても利便性の高いシステムでありますが、導入する際には、用途によって通信距離をきちんと考慮しなければなりません。
通信距離によって導入費用が変動する可能性もありますし、場合によっては総務省に申請することも必要になります。
RFIDシステムの導入を検討している方は、是非参考にしてみてください。

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