2019.05.17
POS

ネットワークを活用したPOSシステムについて

店舗経営者の方等は、POSシステムの導入および運用を検討している方は少なからずいるのではないでしょうか。
しかしながら、POSシステムの運用にネットワーク(インターネット)がどのくらい関係しているのかをご存知の方は、あまりいないのではないでしょうか。
お店の規模等にもよりますが、POSシステムの運用にはネットワークは欠かせません。
今回はネットワークを活用したPOSシステムについて、詳らかに解説します。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

そもそもPOSシステムとは

POSシステムは、具体的な販売実績(どの商品を、いつ、どのような人がどれくらい購買したのか)を単品ごとに集計および分析が出来る他、全体の売上集計や在庫管理等が出来るシステムです。
上記の機能以外にもカードの精算機能や在庫管理等、多様な機能をPOSシステムは備えている為、コンビニやスーパー、薬局等の幅広いフィールドで活用されています。

ネットワークが必要不可欠

ネットワークは、冒頭で述べたようにPOSシステムを運用する上では欠かせません。
POSシステムを導入する際には、インターネット回線(通信回線)やWi-Fi環境が必要になるからです。
その為、POSシステムを導入する際には、結果的に相応のコストを費やさなければなりません。
ですが、ネットワークを活用してこそ、POSシステムに備えられた幾つかの機能は真価を発揮します。
その為、まずはネットワークを介したPOSシステムの機能を深く知ることが肝心です。

ネットワークを活用したPOSシステムの機能

ネットワークを活用したPOSシステムには、どういう機能があるのでしょうか。
以下では、それぞれの機能を詳らかに見ていきます。

1.店舗サーバーとの接続

例えば、POSシステムが組み込まれたPOSレジやパソコン単体で売上や在庫等、店舗のありとあらゆる情報を管理することが出来ます。
ですが、お店に複数のPOSレジの設置が必須な環境であれば、それぞれのレジにて集積された情報を、店舗サーバー(PCやサーバー機能を持つPOSレジ等)で一括管理した方が効率的になります。
それを果たすには、店舗サーバーと各レジを接続するネットワークが不可欠になりますが、リアルタイムかつ効率的に管理出来るので、手間が軽減出来る強みがあります。

2.複数店舗の一元管理

複数のお店を管理している場合、それらの情報を束ねつつ店舗ごとの売上や在庫を、各店舗のサーバーを通して閲覧および比較することが出来ます。
つまり、本部サーバーを設置してネットワークを介すことで、POSデータを用いた多店舗管理が出来るようになるのです。
そのPOSシステムの機能により、リアルタイムかつ全体的な分析はもちろんですが、全店への共有がスムーズになる強みがあります。

3.クレジットカードによる精算

数多くあるPOSシステムの中には、クレジットカードによる精算に対応した機能を備えたものが幾つもあります。
ご存知の方は少なくないのかもしれませんが、店頭でクレジットカードを使用する場合には、ネットワーク通信を介してカード情報の確認や精算の可否を行います。
特に外国人観光客の増加が目覚ましい現在、ネットワークを含め、今後はクレジットカードによる精算が出来る環境を整えることが重要になります。
ネットワーク通信を介したPOSシステムを使用することで、上述したように利用者が管理しやすいだけでなく、お店に訪れるお客様にも良い面があります。

4.モバイル端末からの確認作業

クラウドタイプのPOSシステムであれば、モバイル端末(スマートフォン等)からお店の状況をリアルタイムで確認出来る機能を持つものがあります。
もしも運用していれば、外出先であっても店舗状況をいつでも確かめることが出来るので、出張だとしても、日報や時間別売上のレポートの確認、システムの設定を遠隔で行うことが出来ます。
この機能は、ネットワーク通信を介してクラウドタイプのPOSシステムを利用していて、なおかつクラウド上にあるサーバーにデータを保存している特性を有しているからこそです。

クラウドタイプのPOSシステムとは

クラウドタイプのPOSシステムとは上記の項目でも出てきたクラウドタイプのPOSシステム(クラウドPOS)は、パソコンやタブレット、スマートフォン等に専用のソフトウェアをインストールするだけで、使用することが出来ます。
ですので、コンビニやスーパーのようにPOSシステムを運用する為の多額なハードウェアを用意する必要性がありません。
その特性上、全国各地でタブレットPOSとして活用している飲食店が非常に多いです。
活用するにはネットワーク通信(インターネット環境)の用意が不可欠ですが、逆にいうと、それさえクリア出来れば、運用までのハードルがグンと下がります。

クラウドタイプのPOSシステムの強み

クラウドタイプのPOSシステムには、先程述べたネットワークを活用した機能を包括しつつも、以下のような強みがあります。
以下では、クラウドタイプPOSシステムの強みを詳らかにご紹介します。

コストがあまり掛からない

クラウドタイプのPOSシステムの最大の強みは、通常のPOSレジと比較してコストを抑えて、導入および運用することが出来ることです。
コンビニやスーパーで見掛けるようなPOSレジは、多額なハードウェア(専用機器)にPOSシステムのソフトウェアを組み込んでいる為、導入するだけでコストがかかるという欠点があります。
反対にクラウドタイプのPOSレジは、専用の機器を購入する必要がなく、パソコンやタブレットにソフトウェア(アプリ)をインストールするだけで使用出来ます。
運用の為のコストとしては、必要に応じた端末や周辺機器の購入と、ネットワーク環境の用意と月額利用料、アプリのインストール代と月額利用料になります。
コストがあまり掛からないというのもあって、結果的に気軽に導入出来るという強みもあります。

最新のPOSシステムが活用出来る

クラウドタイプのPOSシステムは、インターネットを介して使用している為、容易にシステムや機能をアップデート出来る強みがあります。
反対にコンビニのようなPOSレジは、大規模なアップデートをする際に専用機器ごと取り替えないといけないこともあって、同じシステムを数年は利用しなければなりません。

データが消えない

端末や機器が故障してしまうと、そこに集積されたデータが復旧出来ずに消えてしまう恐れがあります。
ですが、クラウドタイプのPOSシステムであれば、クラウド上にデータを保存出来る性質上、外部的な要因がない限り、直前のデータが消えることはありません。
ちなみに、故障した端末の代わりに新たな端末を買い直して再度アプリをインストールすることで、以前と同じように使用することが出来ます。

クラウドタイプPOSシステムの欠点

クラウドタイプPOSシステムには、上述したような強みがある一方で、欠点も幾つかあります。
以下では、どういう欠点があるのかを詳らかに見ていきます。

ネットワーク環境が必須

通常のPOSレジにも言えることではありますが、クラウドタイプのPOSシステムを運用する際には、Wi-Fiを含めたネットワーク環境を用意することが必須になります。
複雑な環境を構築する必要はありませんが、ネットワーク環境の構築は、POSシステムを開発した会社が手伝うケースがありません。
その為、レジの台数や通信速度等を考慮しながら、自分でどこの会社の回線を使用するのかを選ぶ必要性があります。

個人情報の流出

日本ではまだ大規模な騒ぎは起きていませんが、アメリカではPOSレジから個人情報が大量に流出した事件が起きています。
クラウドタイプのPOSシステムは、自社の端末ではなくインターネット上にデータが保存されるとはいえ、個人情報の流出の危険性は否めません。
サーバーや通信のセキュリティに関しては、導入する際には念頭に置くようにしましょう。

まとめ

POSシステムを使用する上では、Wi-Fi環境を含めたネットワークは切り離せない代物です。
そして、ネットワーク通信を最大限に活かしたものが、クラウドタイプのPOSシステムになります。
クラウドタイプかどうかにかかわらず、POSシステムの導入を考えている方は、併せてネットワーク環境を構築することにも留意しておきましょう。
 
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