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POS(ポス)レジとはお会計だけではなく、在庫管理や顧客管理などの機能も搭載されているレジのことです。現代では、業務の効率化や売り上げの向上を図るためにも、多くの店舗でPOSレジの導入が導入されています。
そこで本記事では、POSレジの特徴や使い方、導入するメリットなどをご紹介します。また、POSレジの失敗しない選び方も解説しているのでぜひ参考にしてください。
目次
POSレジとは?
POSレジとは、POS機能を備えたレジのことです。
POSとは、Points of Salesの略で、日本語で「販売時点情報管理」を意味します。
通常のレジスターは、商品金額の計算やお釣りの計算など会計に必要な機能のみを有しています。
それに対してPOSレジは会計の機能だけでなく、いつ・どこで・どのような顧客に・いくらで売れたのかなど、商品の販売データを集計・管理・分析できるシステムを搭載しているのが特徴です。
POSシステムとの違い
POSレジとPOSシステムは、どちらも現場では同じ意味合いで使われますが、厳密にいうと両者の定義は異なります。
POSシステムとは、商品情報の登録や販売時点のデータの記録、売上分析などが可能なシステムです。
そしてPOSレジとは、そのPOSシステムを搭載したレジスターを指します。
つまり、POSシステムは仕組みそのもので、その仕組みを導入したレジスターをPOSレジといいます。
旧レジとの違い
POSレジと旧レジ(通常のレジスター) の大きな違いは機能です。
旧レジが商品金額の表示や釣り銭の計算などの会計機能のみを有しているのに対して、POSレジは会計機能にくわえて販売データの記録や商品管理、顧客管理などさまざまな機能があります。
旧レジの種類としては、紙幣や硬貨を保管するキャッシュドロアが一体となった「ドロア型」やドロアと電卓のみの「電子レジスター」、売上情報をパソコンに取り込める「システム型レジスター」が挙げられます。
旧レジのなかでも「ドロア型」や「電子レジスター」はとりわけシンプルな機能であるため、個人経営店でよく用いられます。
旧レジのなかでも比較的新しい「システム型レジスター」は、売上情報をSDカードやインターネットを通じてパソコンに取り込めるのが特徴でため、よく中小規模の店舗でが導入されています。
しかし、こういった旧レジは基本的に単独の店舗での運用を想定しています。多店舗展開やインターネットで商品を販売するECサイトを開設するとなると、複数店舗の一元管理ができるPOSレジの導入が必要不可欠になるでしょう。
POSレジ(POSシステム)の歴史
レジスターの起源は、1978年にジェームズ・リティというアメリカのカフェ経営者が、従業員の売上金の不正防止を目的に考案したダイアル・レジスターが原型と言われています。
ダイアル・レジスターは置き時計のような外観で、機能は金額内容および従業員と顧客の取引金額の確認のみというシンプルなものでした。
キャッシュレジスターが電子化し始めたのは、戦後の経済成長や流通革命の頃で、従来の機械式から電子式レジスター(ECR)への発展を遂げました。
POSレジの誕生と普及
1970年代に入ると、アメリカのスーパーマーケットが利益率を改善するために、より詳細な商品管理が可能なPOSレジを開発します。
しかし、日本ではECR化が先行していたため、アメリカより少しPOSシステム化に遅れをとることになります。
日本国内でPOSシステムが普及するきっかけとなったのは1983年。
大手コンビニエンスストアの全店舗でPOSシステムが導入されたことが話題を呼びました。
現在ではスーパーや百貨店などの大型店舗はもちろん、小規模な店舗でも導入されるようになっています。
特に飲食業ではPOSレジの導入が一般的で、機能面の充実、軽量化など近年でさらなる開発が進んでいます。
POSレジの種類
ターミナル型
コンビニやスーパーでよく利用されている据え置き型のPOSレジです。代表的なものとしては、スーパーなどでは、買い物客が自分で
お会計する「セルフレジ」があげられます。
また、金銭のやりとりは従来のレジとほとんど同じで、で、キャッシュドロアやバーコードリーダーなどの周辺機器も付属しているため、使い勝手がよいのがメリットです。また、高い耐久性や安定した動作も魅力だといえるでしょう。
一方、デメリットとしては設置スペースが必要、簡単に移動ができない、初期費用が高くなりやすいなどが挙げられます。
ターミナル型のPOSレジは、スーパーマーケットや百貨店などの大型商業施設やチェーン店、来客数の多い飲食店などに向いています。
タブレット型
スマートフォンやiPadのようなタブレット端末に、キャッシュドロアやカードリーダー、プリンターなどと連携が可能なアプリをインストールして使うタイプです。
クラウドにデータを保管するため、サーバー代がかからず簡単に導入できます。
持ち運びが可能な点がタブレット型のメリットです。タブレットを持ちながら、お客さまから注文を受けたり支払いを処理したりすることができます。
ただし、アプリの仕様とデバイスの条件が満たしていないと機能が使えないケースもあるので注意が必要です。
タブレット型のPOSレジは、カフェやレストランなどの飲食店や小規模の小売店、移動販売や期間限定の店舗などに向いています。
パソコン型
デスクトップやノートパソコンをPOSシステムとして使用するタイプのことです。
専用のPOSソフトウェアをインストールし、バーコードスキャナーやレシートプリンターなどの周辺機器と接続します。
パソコン型のPOSレジは柔軟性が高く、POSソフトウェアを簡単にカスタマイズできるのがメリットです。
また、パソコンをすでに所有している場合は、初期費用を抑えられ、お会計以外の業務にも利用できます。
しかし、パソコンを使い慣れていない方が使いこなすのは難しいかもしれません。
パソコン型のPOSレジは、専門的な商品を扱う小売店や、ECサイトと実店舗の両方を持つ事業者、データ分析を重視する店舗などに向いています。
POSレジの使い方は主に6つある
POSレジの使い方は以下の6通りあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
- レジで活用する
- 在庫管理・商品管理に活用する
- 顧客管理に活用する
- 売上分析に活用する
- 複数店舗のデータ管理
- 飲食店でのオーダー伝達
1.レジで活用する
商品のスキャン、価格の計算、お金の取り扱い、レシートの発行などが含まれます。
POSレジの場合は、商品の値段を手入力する必要はなく、バーコードを使ってスキャンすれば計算することが可能です。
導入によって人為的なミスが防げるため、レジを締める際に計算が合わないということがなくなります。現金会計でお釣りが出る際もドロアから自動計算されて出てくるため、お釣りの渡し間違いがなくなるでしょう。
2.在庫管理・商品管理に活用する
POSレジを在庫管理や商品管理として活用することで、在庫の情報や再発注するタイミング、納入管理が効率的に行え、在庫を過剰に抱えたり欠品したりすることを最小限に抑えられます。
さらにその日にどのような商品が何個売れたのかがリアルタイムで確認できます。
また、複数店舗を展開していたとしてもすべての店舗情報をチェックできるので、事業全体の状況を把握できるでしょう。
3.顧客管理に活用する
POSレジ
には、会計時に性別や年齢を登録することで顧客情報を収集したり、お客様の購買履歴や嗜好を記録できたりするものもあります。
スタッフ同士でこれらの情報を速やかに共有し、一人ひとりに適した対応をとれば、既存顧客のリピート率の上昇や客単価の向上が期待できます。
また、このように収集した顧客情報を分析することは、既存顧客の囲い込みだけでなく、より効果的なターゲティング広告の作成など、新規顧客の集客にも役立ちます。
4.売上分析に活用する
POSレジで売上のデータ収集・分析することはで、効果的な販売戦略を練るのに役立ちます。例えば特定の商品やプロモーションなど、今後の経営戦略に活かすことが可能です。
現金払いやクレジットカード払い、電子マネー決済などの決済比率や、天気や曜日、時間帯ごとによる売上の変化も把握できます。
このようにPOSレジの売上データの収集・分析機能は、売れ筋の商品やトレンド、経済変動の動向などのさまざまなマーケティングに活用できます。
5.複数店舗のデータ管理
旧レジでは、売上や在庫管理などを1台につき1店舗ごとでしか対応できませんでした。しかし、POSレジはインターネット回線を通じて複数の店舗データを管理できます。
店舗ごとに客層や年齢、人気の商品情報などを分析できるため、それぞれの店舗に合わせた異なるマーケティングを行うことが可能です。
6.飲食店でのオーダー伝達
近年は飲食店などの人手不足が目立ち、スタッフの確保が難しい現状です。そのため、最近ではお客様自身がタブレットから注文して、直接厨房に伝える「オーダーエントリーシステム」を採用している飲食店などが増えています。
スタッフが客席に行って注文を受ける必要がないため、人手不足の解消や人件費削減が期待できるでしょう。
POSレジを導入するメリット
POSレジを導入することで、複数店舗の売上の一括管理や業務効率化、顧客のデータ管理、人為的ミスや不正行為の防止ができるといったメリットがあります。
複数店舗の売上を一元管理できる
複数店舗のPOSレジをネットワークにつなぐことで、店舗ごとのデータ管理はもちろん、複数店舗の売上データの一元管理することが可能です。
さらにECサイトと連携すれば、オンライン通販の販売情報も一括で管理ができます。店舗販売とオンライン販売の両方を行う事業者にとっては、生産性の向上が期待できます。
業務を効率化できる
POSレジは、バーコードを読み取ることでれば瞬時に商品情報や金額をデータ化できるため会計がスムーズになります。
また、手動だと時間がかる上にミスしやすいレジ締め作業も、POSレジであれば売上集計機能やレジ締めを簡素化する機能が備わっているため、作業時間を大幅に削減することが可能です。
人件費を削減できる
会計業務の自動化や複数店舗の一元管理など、POSレジを導入するとさまざまな効率化が図れます。
その結果、現場のスタッフや店舗管理を担う店長・本部スタッフの負担が軽減し、人件費の削減につながります。
顧客に合わせた戦略を立てられる
POSレジの種類によっては、顧客の性別や年齢層、来店人数などのデータを会計時に登録できます。
また、販売情報と顧客データを連動させることで、顧客の来店頻度や購入履歴といった情報を分析できるものもあるので、リピーター促進を目的としたポイントサービスやクーポンを配信するなどの販促施策を行うことが可能です。
例えば、顧客の会員証やポイントカードと顧客販売情報を連携させて、販売履歴に基づいて、顧客の好みに合わせて商品の入荷状況や新商品の情報を提供することで、売上を伸ばすといった戦略も立てられます。
人為的なミスや不正行為を防げる
POSレジには、データ暗号化や認証機能が備わっており、決済情報や注文情報を安全な形で保護できます。そのため、顧客のクレジットカード情報や個人データが盗難される、不正に利用されるといった犯罪を高い確率で防止することができ、顧客の信頼や安心感につながります。
また、POSシステムは売上や商品在庫に関するデータをリアルタイムで管理するため、データの誤差の検出も簡単に行え、金額の打ち間違えなどスタッフのミスや不正行為の予防が可能になります。
POSレジの導入によって、情報漏洩や犯罪リスクを軽減させることができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
さまざまな支払い方法に対応できる
POSレジは、クレジットカードや電子マネーなどの決済端末との連携も可能です。
近年、キャッシュレス決済の比率は増加傾向にあるため、対応可能な支払い方法が増えることは、販売機会の拡大や客単価の向上につながります。
POSレジを導入する際のデメリット
費用と手間がかかる
POSレジを導入するには、費用と手間がかかります。
本体機器や周辺機器の導入にかかる初期費用のほかに、保守・メンテナンス費用やPOSシステム利用料などの運用コストが月額でかかります。
POSレジの導入までにかかる期間は約1ヵ月です。キャッシュレス決済と連携する場合は、審査などの都合上少なくとも2ヵ月はかかります。
また、後々の会計業務の負担を軽減するには、最初に登録作業が必要です。商品(メニュー)やバーコード、税率、支払い種別、レジ担当者などの設定をおこなう必要があります。
インターネット環境が必要
POSレジシステムはインターネット通信を活用してデータ管理や会計業務を効率化していますが、不安定なネット環境下では機能を十分に発揮できません。
そのため、POSレジの導入時には、十分な通信量と速度を備えたインターネット環境の用意が不可欠です。
既に安定したインターネット環境が整っている場合は問題ありませんが、ゼロから環境を構築する必要がある場合、特に小規模店舗やIT に不慣れな事業者にとっては大きな負担となることがあります。
安定した高速インターネット接続がないと、データの同期遅延やクラウドベースの機能が利用できないなど、業務効率を著しく低下させる問題が発生する恐れがあります。
このため、POSレジ導入を検討する際は、インターネット環境の整備も含めた総合的な計画が必要です。初期投資や技術的な課題に直面することはありますが、長期的には業務の効率化やデータ活用による経営改善につながる大切な投資と言えるでしょう。
停電に弱い
POSレジは停電が発生すると、システム全体が停止してしまう問題があります。この状況では、売上データの記録や在庫管理、さらには基本的な決済処理さえも不可能になり、店舗運営に大きな支障をきたします。
特に長時間の停電の場合、営業の継続が困難になるだけでなく、停電前に記録されていないデータが失われるかもしれません。さらに、システム再起動時にデータの整合性が損なわれる可能性もあり、事後の会計処理や在庫管理に混乱をもたらす恐れがあります。
このような事態に備えて、無停電電源装置(UPS)の導入や、手書きでの記録システムの準備、定期的なデータバックアップなどの対策が必要となりますが、これらは追加のコストや労力を要します。
したがって、初めてPOSレジを導入するときには、こうした停電リスクと対策も十分に考慮しましょう。
個人情報流出・ウイルス感染のリスク
POSレジは顧客の個人情報や決済データなどの情報を扱いますが、データ流出のリスクが常に存在します。システムがインターネットに接続されていることで、外部からの不正アクセスの標的となることがあるのです。
特に、セキュリティ対策が不十分な場合、ハッカーによる侵入や情報の窃取が起こり得るため、継続的なセキュリティ更新と監視が必要です。
また、内部者による意図的なデータ漏洩や、従業員の不注意による情報流出のリスクも無視できません。
一方、ウイルス感染のリスクも深刻な脅威です。
POSレジがマルウェアに感染すると、システム全体が機能不全に陥ることがあります。特に、ランサムウェアに感染した場合、重要なデータが暗号化され、業務が完全に停止する事態も想定されます。
さらに、ウイルスがネットワークを通じて他のシステムに拡散し、被害が拡大する危険性もあります。
これらのリスクに対処するには、強固なセキュリティソフトの導入、定期的なソフトウェアアップデート、従業員への教育、そして適切なアクセス制御と監査ログの管理が不可欠です。
>>サーバーセキュリティ対策とは?重要性や6つの解決法を知りたい方はこちら
POSレジの導入にかかる費用
POSレジの導入にかかる費用は、導入するシステムやプランによって異なります。
初期費用としてはPOSレジ本体や周辺機器の導入費用、場合によっては専用回線の工事費などがかかります。
運用コストとしては月額で、保守・メンテナンス費用や POSシステム利用料、インターネット通信料などがかかるのが一般的です。
POSレジの種類ごとの本体価格(機器の価格)は、ターミナル型が50万円〜数百万円程度、パソコン(PC)型・タブレット型は10〜15万円程度が目安となっています。
POSレジの導入に利用できる補助金・助成金
費用面の負担でPOSレジの導入を迷っている場合は、国や地方公共団体から必要な資金が支給される補助金や助成金が便利です。
POSレジの導入に利用できる支援金としては、中小企業の生産性向上を支援する「ものづくり補助金」や、小規模事業者の販路開拓や生産性向上を支援する「小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)」、生産性の向上と最低賃金の引き上げに取り組む中小企業・小規模事業者を支援する「業務改善助成金」などがあります。
受給の対象者や給付条件、公募期間などは制度によって異なるため、詳細は各制度の公募要領を確認してください。
業種別|POSレジの導入事例
POSレジはどのような業種に活用できるのかをご紹介します。
飲食店
飲食店において、現代のPOSレジシステムは単なる決済ツール以上の役割があり、業務効率の向上と顧客サービスの改善に大きく貢献します。
分割会計機能は、グループでの来店時に個々の支払いを簡単に処理できるため、会計時の混乱を減らし、顧客満足度を高められるでしょう。
また、モバイルオーダーシステムの導入により、客席からの注文が可能となり、待ち時間の短縮と接客効率がアップします。
さらに、セルフレジを導入すれば、特に混雑時の会計処理を迅速化し、スタッフの負担を軽減すると同時に、顧客の自由度を高めます。これらの機能は、店舗のタイプや規模に応じて柔軟に選択・導入できるため、それぞれの飲食店のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
小売・アパレル店
小売・アパレル業界において、POSシステムは事業規模に関わらず、業務効率化と顧客サービス向上の重要なツールとなっています。リアルタイムの売上分析機能により、経営者やマネージャーは即座に販売傾向を把握し、迅速な意思決定が可能です。
例えば、人気商品の追加発注や、売れ行きの悪い商品の値下げなど、その都度在庫管理ができます。
特に複数店舗を展開している場合、POSシステムを通じて各店舗の在庫状況をリアルタイムで把握し、必要に応じて商品の店舗間移動を効率的に行えます。
さらに、ネットショップとの連携機能により、実店舗とECサイトの在庫を一元管理し、オムニチャネル戦略を効果的に展開できるでしょう。
小規模な個人店舗でも、これらの機能を活用することで、大規模チェーン店に匹敵する効率的な運営が可能になります。
クリニック・薬局
医療サービスの提供から会計処理までの一連の流れをシームレスに管理し、業務効率を大幅に向上させられます。電子カルテシステムとPOSシステムを連携させることにより、診療内容に基づいた正確な会計処理が自動的に行われ、人為的ミスを減少させるとともに、スタッフの事務作業の手間を軽減します。
特に複雑な保険制度や多様な診療項目を扱う医療機関では、大きな効果を発揮するでしょう。
また、高額になりがちな医療費の支払いに対して、キャッシュレス決済を導入することで、患者の利便性が高まるだけではなく現金管理に伴うリスクや手間を軽減できます。
また、薬局においては、在庫管理や処方箋の電子化との連携により、薬剤管理と迅速な調剤業務が可能です。
これらの機能により、医療スタッフは事務作業に費やす時間を削減し、より多くの時間を患者ケアに充てられるようになります。
イベント・催事
イベントや催事では、モバイル機器を活用したPOSシステムが便利です。iPadやiPhone、Bluetooth対応バーコードリーダーなどの携帯性の高い機器を使用することで、屋外や出張先でも効率的な販売管理が可能になります。
これらの機器はオフライン環境でも動作するため、インターネット接続が不安定な場所でも問題なく使用できます。データは後でオンライン環境に同期でき、マルチな運用が可能です。
POSレジで失敗しない選び方
これからPOSレジを導入しようと考えている方のために、どのようなポイントに気をつければ良いのかを3つまとめました。
- 店舗の業態で選ぶ
- 店舗の規模で選ぶ
- 料金相場を比較しておく
店舗の業態で選ぶ
実店舗だけではなく、ECサイトの開設を予定している場合はサイト上と実店舗の売上を管理できるPOSレジの導入がおすすめです。
POSレジにはそれぞれ特徴があるので、小売店を運用するなら在庫管理に特化したレジ、飲食店を運用するならハンディタイプが使用できるかなどで決めていきましょう。
>>軽減税率に対応したPOSレジを導入する方法について詳しく知りたい方はこちら
店舗の規模で選ぶ
「今は小規模の店舗だけれど、今後規模を拡大していきたい」という方は、POSレジの柔軟性に注目しましょう。店舗数が増減しても対応できるシステムを選択することで、常にPOSレジを最適な状態で活用できます。
費用対効果で選ぶ
POSレジは機能性の高さに応じて金額がかかります。
このため費用対効果を考えると、機能の過不足がない製品を選ぶことが重要です。
導入の目的を明らかにし、予算内で必要な機能が備わった製品を選びましょう。
また、POSレジを設置する際は、POSレジを購入した会社や電気工事を受け持つ会社に依頼しましょう。
初期設定も同じくPOSレジ会社や販売代理店のサポートは基本的にあるので、簡単に利用できます。
POSレジ導入までの流れ
POSレジの購入を検討してから導入するまでの流れを、細かく解説していきます。
1.POS導入の目的と要件を整理する
実際にPOSレジを導入する前に、導入する目的と要件を整理をしておくことが重要です。
導入の目的が明確になっていないと、課題を解決できるPOSレジを選択できない可能性があるので注意しましょう。以下のことを具体的に決めることをおすすめします。
・解決したい課題
・月額・初期費用の上限
・POS導入後に見込みたい効果の大きさ
・導入完了予定日
上記のような要件をしっかり決めておくことで、選ぶべきPOSシステムがはっきりするため、コスト削減や導入効果の最大化が見込めます。
求めるべき要件は業界によっても変わってきます。
業界別に必要となる機能の例を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
飲食業界に必要な機能
・シフト管理機能
・オーダーエントリー機能
・ハンディ連携機能
・予約受付機能
・タブレット機能
小売業界に必要な機能
・在庫管理機能
・売上分析機能
・ECサイト連携機能
・商品管理機能
・顧客管理機能
サービス業界に必要な機能
・勤怠管理機能
・給与管理機能
・スタッフ管理機能
・顧客情報管理機能
・予約受付機能
2.POSレジを選定する
POSレジを導入する目的と要件が明確になったら、それらの課題を解決する機能を搭載したPOSレジを選定します。
POSレジを選定するときには、ユーザーがそのPOSレジを使用した感想や意見を実際に聞くことをおすすめします。口コミなどの情報を確認するのも良いでしょう。
POSレジを導入した後に、求めていた機能がなかったことに気がつくといった失敗を避けるためにも、実際に使用している人の話を聞けるのが理想です。
また、POSレジの管理画面を実際に操作する機会があるとより良いでしょう。POSレジの操作性が悪いと、スタッフが操作を覚えるのに時間がかかり、業務内に無駄な工程が発生するリスクもあるので、直観的に操作できるものを選びましょう。
3.POSレジを設置する・アプリをダウンロードする
POSレジの選定を終えて実際に機器が届いたら、いよいよ設置に移ります。ターミナル型のPOSレジの場合は、レジ本体を設置するためにキャッシュドロアや有線コードが必要になることがあります。説明書を読みながら正しく設置するようにしましょう。
また、iPadなどのタブレット型やパソコン型のPOSレジの場合は、必要となるレジアプリをダウンロードする必要があります。
4.初期設定をする
POSレジの設置が完了したら初期設定を行います。必要な初期設定はPOSレジの機能によって多少変わり、スタッフ数の設定や売上計算表の作成、IDとパスワードの設定などさまざまです。
初期設定に不安がある場合は、POSレジ販売会社が行っている初期講習を受講すると良いでしょう。初期講習では初期設定を始め、操作方法や機能の活用方法などを丁寧に教えてくれます。
POSレジの操作方法を理解していない、または機能を正しく活用できないと、導入の効果が見込めない可能性もあるので、基本の知識や操作を初期講習で身に着けると良いでしょう。
5.商品登録・マニュアル作成を行う
初期設定が完了したら最後に行う作業、商品登録とマニュアル設定に移りましょう。商品登録を完了させるには、各商品のデータをPOSレジにアップロードして、価格や在庫情報などを設定しなければなりません。
また、商品が購入されて会計が完了するまでの手順を設定するマニュアル作成は必ず必要になります。
マニュアル作成をしないと、値引き商品や会計の最中の数量変更などの対応が難しくなり、スタッフが誤操作をしてしまう恐れがあります。会計時のミスは顧客を不快にさせる、店舗への信頼が薄れるといったトラブルにつながるため、必ずマニュアル作成を行いましょう。
POSレジの操作方法に関するよくある質問
POSレジを実際に使っていると、営業中にわからない問題が出てくるケースもあるでしょう。問題を解決するために、よくある問題で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
商品にバーコードがない場合の読み取りは?
最近はスマート化になり、バーコードをつけていない製品もあります。バーコードがないとスキャナに通せません。その場合はPOSレジ画面で操作します。
バーコードなしの製品はあらかじめ登録されていることが多いので、商品ボタンを押せば登録することが可能です。
万が一登録設定が漏れていた場合は、製品の金額を手打ちする方法を取りましょう。
キャッシュレス決済のお会計はどうすればいい?
クレジットカードや電子マネーなど、キャッシュレス決済の場合はPOSレジ操作と同時にキャッシュレス決済端末の操作も行います。POSレジ操作には「カード入金」「現金入金」などが選択できるので、決済方法と金額を入力しましょう。
キャッシュレス端末に入力した金額が表示され、カードをタッチ・端末に挿入するなどお客様の希望する決済手段で精算します。
ただし、キャッシュレス決済だからといってクレジットカードなのに電子マネーと間違えて登録してしまうと、集計時の金額にズレが発生してしまうので注意してください。
返品や数の訂正をしたいです
お客様からの返品希望や、誤って商品の数を多く読み取ってしまうケースが出てくるかもしれません。その場合は取り消ししたい商品の数量を-1で登録することで、訂正ができます。返品の場合は交換したい商品があった場合、その商品を登録すれば差額分を計算することが可能です。
会計途中なら登録した分を削除すれば元に戻ります。
まとめ
POSレジは顧客管理や売上分析、商品管理などに役立ちます。業務の効率化や作業効果を図るために導入を検討してみてはいかがでしょうか。
株式会社近畿システムサービスでは酒販店やアパレル、物販店などに向けた管理システムをご提供しています。POSレジが置けないような移動店舗でもレシートの発行ができるようにハンディ管理システムなどがあり、お客様の幅広い悩みやニーズに対応しています。
また、スムーズに営業ができるように、POSレジの設置から初期設定までサポートしているのでご安心ください。
業務をスムーズにしたいと考えている方は、ぜひお問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。