2020.10.22
店舗管理システム

セルフオーダーシステムとは?メリット・デメリットを解説

タブレット

セルフオーダーシステムという用語を知っている方は多いのではないでしょうか。
 
ありとあらゆる飲食店で運用されているセルフオーダーシステムは、店舗責任者や従業員の負担を軽くしています。
 
様々なメリットを受けられるセルフオーダーシステムは、どういったシステムなのでしょうか。
 
ここでは、まずセルフオーダーシステムがどういったシステムなのかを踏まえたうえで、メリットやデメリット、導入する際の留意点等を詳しくご紹介いたします。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

セルフオーダーシステムとは

セルフオーダーシステムは、居酒屋や回転寿司等の飲食店で導入されていて、名前の通り、「セルフ」で「オーダー」するシステムになります。
 
具体的には、わざわざ従業員が伺わなくても、お客さま自身が料理等のメニューを注文できる便利なシステムのことです。

飲食店における具体的な運用フロー

では、飲食店においてどのようにセルフオーダーシステムが運用されているのか、具体的な運用フローを見ていきましょう。
 
まず、テーブルにiPad等のタッチパネル式タブレットが置かれ、全てのメニューが表示・選択できるようになっています。
お客さま自身がメニューを選び、最後に「注文」ボタンを押すと、注文された内容がキッチンプリンターから印刷されるフローになっています。
 
さらに、お客さまはタブレットで現時点でのお会計金額を確認できたり、注文をストップして最終的なお会計金額を確かめたりすることができます。
 
そのデータはPOSレジと連携しているので、お客さまがレジに行くと、お会計金額がすぐにディスプレイに表示されます。
 
そのため、お客さまはレジではなくテーブルで精算するためのお金を数えることができますし、従業員もレジでスムーズにお会計を終えることもできます。
 
このシステムは無線がなければ成り立ちませんので、ネットワーク環境を整えなければなりませんが、お客さまとお店の従業員、それぞれにメリットがあります。

セルフオーダーシステムの機能

タブレットを操作する手元
ではここからはセルフオーダーシステムの機能についてご紹介します。
 
システムを導入することでできる便利な機能は大きく分けて以下の6点です。
 

  • 注文
  • キッチンプリンターとの連携
  • メニューの編集
  • 動画などによる販促
  • 会計の自動計算
  • 売上データの分析

 
これらの機能について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
 

注文

各テーブルにタッチパネル式のタブレットを用意しておくことで、お客さまはこのタブレットを使って注文することができます。
 
タブレットにはお店のメニューが載っているため、従業員はお客さまのところへメニューを持って行ったり、注文を取りに行ったりする必要がありません。
 
セルフオーダーシステムのサービスによっては、お客さまのスマートフォンを使って注文していただくものもあります。
注文メニューには水や灰皿といった金額がないものも登録することが可能です。

キッチンプリンターとの連携

セルフオーダーシステムをキッチンプリンターと連携することで、タブレットで注文を受けたものを厨房やドリンクカウンターなどに置いてあるキッチンプリンターで伝票を印刷することもできます。
 
注文が送信されるタイミングで、どのプリンターで印刷するかどうかをカテゴリごとに設定できるサービスもあり大変便利です。
 
またテーブルで注文を受けた商品の合計金額を印字した伝票を事前に出力することも可能ため、会計前にお客さまへ合計金額を知らせることもできます。

メニューの編集

メニュー内容が変更になった場合は、紙のメニューとは違い商品管理ツールを使って簡単に全タブレットに載っているメニューを一括で変更することが可能です。
 
また、商品の画像を掲載できるため、より商品の魅力を伝えやすくなります。
 
サービスによっては売り切れになった商品をタブレットに反映させて、注文の受付を停止することが可能なものも。
 
設定した注文数になったら自動でオーダーストップできるためオーダーミスを減らすことができます。

動画などによる販促

セルフオーダーシステムのサービスによっては動画を使って販促することも可能です。
 
お店のこだわりやおすすめの商品の紹介、キャンペーン情報などを動画にすることで、販売促進に繋がります。
 
席について最初にタブレットを見たときに流れる映像として使ったり、スクリーンセーバーで流れる映像として使ったりするといいでしょう。

会計の自動計算

タブレットで注文を受けたものは会計金額が自動で計算されるため、レジに打ち込む必要がありません。
 
そのため従業員は今まで時間が取られていたレジ業務を短縮することが可能です。
 
また飲食店によっては会計時にお客さまがタブレットに表示されている「お会計」ボタンを押した後、従業員がそのテーブルへ行って精算をするという流れになっていますが、自動精算機を導入し連動させればこの労力もカットすることもできます。

売上データの分析

タブレットで注文を受けて会計をしたデータは日々蓄積されていくため、売上データとして分析することが可能です。
 
データの内容は、売上の推移・客層分析・ABC分析などを出すことができ、そのデータは1日単位から、月間、年間といったデータで分析できます。
 
また店舗数が複数ある場合は、店舗ごとに売上を管理することも。管理者はデータをみながら経営戦略が立てやすくなります。

セルフオーダーシステムの導入事例

ここまではセルフオーダーシステムの機能についてご紹介しました。
 
次にその機能を活かした、セルフオーダーシステムの導入事例を見ていきましょう。
 
テーブルで注文を行うお店とテイクアウトなどのモバイルオーダーを行うお店、それぞれの導入事例をご紹介します。導入を考えられている方は是非参考にしてみてください。

テーブル注文

まずは、テーブル注文を行っているお店について解説していきましょう。

株式会社くらコーポレーション

回転寿司チェーン店の「無添くら寿司」を全国に展開している会社です。
 
iPadをオーダー端末に活用しながらセルフオーダーシステムを導入しています。
 
各テーブルで注文した商品がオーダーレーンに乗せられてお客さまのもとへ運ばれていくシステムです。
 
到着した際、客席のタブレットに画像と音声で知らせるように開発されています。

すかいらーくホールディングス

ガストなどのファミレスチェーンを多く展開している会社で、2020年3月にガスト・ジョナサン・バーミヤン・しゃぶ葉にセルフオーダーシステムを導入しました。
 
時間によってメニュー内容を自動で切り替えたり、データを連携することで客層ごとに表示するメニューを変更したりするなど、競合の外食チェーン店との差別化を図っています。
 
他にも大手居酒屋チェーン店やカラオケ店などでも導入されています。

テイクアウトのモバイルオーダー

続いては、テイクアウトのモバイルオーダーを行なっている会社を見ていきましょう。

スターバックスコーヒー

コーヒーやラテを始めとしたフラペチーノなどのドリンクが人気スターバックスコーヒー。
 
アメリカで先行展開されていたモバイルオーダーシステムが、2019年6月には国内でもできるようになりました。
 
公式のモバイルアプリまたはウェブサイトで事前に注文と支払いをすることができます。
 
複雑な注文の場合でもモバイルオーダーを使用することでスムーズに注文を受けることが可能です。

マクドナルド

ハンバーガーチェーン店のマクドナルドは、2019年4月からモバイルオーダーのシステムを導入しました。
 
専用のアプリを使って事前に注文・支払いをすることができます。
 
さらに受け取りはカウンターだけでなく、注文時にテーブル番号を指定することで座席まで注文した商品を届けてもらうことも可能です。
 
他にも牛丼チェーン店や総菜、弁当を取り扱う店舗などでも導入されています。

セルフオーダーシステムのメリット

タブレット
さて、続いてはセルフオーダーシステムのメリットについて解説していきます。
主なメリットは以下の6点です。
 

  • フロア担当の従業員の人件費を削減できる
  • オーダーミス等のトラブルを減らせる
  • 注文機会の損失を防げる
  • 回転率がアップする
  • テーブルごとの時間管理がオートでできる
  • 外国語対応が簡単にできる

 
それぞれを詳しく見ていきます。

フロア担当の従業員の人件費を削減できる

お客さまが自分で料理を注文できるため、フロア担当の従業員がお客さまのテーブルに出向いて注文をとる必要がなくなり、その分の手間が省略できます。
 
これにより、これまでよりも少ない人数でフロアを回すことが可能になるため、その分の人件費を削減することができますし、店内の回転率を上げられる見込みもあります。

オーダーミス等のトラブルを減らせる

フロア担当の従業員がお客さまから直接注文を聞くとなると、聞き間違いやキッチン担当の従業員への伝達ミスが起きがちです。
 
このようなミスが起きてしまうと、注文の品数を間違える、注文とは違う料理を作ってしまう、違うテーブルに運んでしまう等のトラブルが起きてしまいます。
 
セルフオーダーシステムであれば、お客さま自身が注文をしてダイレクトにキッチン担当の従業員に伝達されるため、聞き間違いや伝達ミス等の可能性が限りなく低くなります。
 
また、注文ミス関連のクレームが減るため、顧客満足度を上げられる見込みもあります。

注文機会の損失を防げる

従業員が忙しい店舗だと、お客さまも「今注文しても大丈夫かな?」と遠慮してしまいます。
 
その結果注文に繋がらず、せっかくの売上アップの機会を失ってしまうことに。
 
しかしテーブルにタブレットがあれば、お客さま自身のタイミングで注文することができるため、注文機会の損失を防ぐことができます。
 
他にも今までの紙のメニューではどんな料理か分からず注文されていなかった商品も、タブレットでは料理の写真や説明を詳しく記載できるため注文機会を増やすことが期待できます。

回転率がアップする

お客さまがタブレットで料理を注文すると、注文データがキッチンにそのまま届くため、お客さまのものへオーダーを取りに行く手間がなくなり回転率の改善に繋がります。
 
さらに会計が自動計算されることで、レジを待ちの列も少なくなるでしょう。
 
他にもテイクアウト店ではモバイルオーダーで注文を受けることにより、店舗での混雑が分散され回転率がアップすることが期待できます。

テーブルごとの時間管理がオートでできる

お店での滞在時間が決まっている場合、テーブルごとに時間管理をしなければなりません。
 
食べ・飲み放題を実施している場合も同様です。
 
手書きやタイマーで時間管理をしていると、例えば制限時間前の30分前にお声がけができなかったり、制限時間を優に越してしまったりすることがあります。
 
セルフオーダーシステムであれば、オートで時間管理ができるうえ、端末からお知らせを表示させることができます。

外国語対応が簡単にできる

ここ数年でインバウンドが増加し、外国人観光客の方が飲食店を訪れることが多くなっています。
その一方で、外国の方が注文をするのに四苦八苦してしまうシーンもよく見られます。
 
フロア担当の従業員が英語等の主要な外国語を話せるに越したことはありませんが、あまり現実的ではありませんよね。
セルフオーダーシステムによっては、メニューを外国語へ切り替えられる機能を持っています。
 
その機能を用いてあらかじめインバウンド対策をしておけば、外国人のお客さまが料理の注文が手早く行えるようになりますし、従業員も手早く料理を提供することができます。

セルフオーダーシステムのデメリット

続いては、セルフオーダーシステムのデメリットについて解説していきます。
主なデメリットは以下の3点です。
 

  • 接客時間が少なくなる
  • 機械やシステムのトラブルが起きる可能性
  • 1人あたりの単価が少なくなる恐れがある

 
それぞれを詳しく見ていきましょう。

接客時間が少なくなる

セルフオーダーシステムを導入すると、フロア担当の従業員はお客さまから注文をとらなくなるため、必然的に接客時間が少なくなります。
 
接客のクオリティの高さをセールスポイントにしている場合、接客時間を短くすることは逆効果に繋がりかねません。
 
ただし、これまで注文をとるために使っていた時間を、他のサービスクオリティを上げるために使えば、釣り合いがとれる可能性があります。

機械やシステムのトラブルが起きる可能性

ネットワーク環境を整え、タブレット等の端末を用いてセルフオーダーシステムを運用するため、トラブルが起きてしまうことは避けられません。
 
例えば、端末の故障やメニューディスプレイの融通がきかない、オススメ料理を端末で全面的に映し出せない、といったトラブルが起きる可能性があります。
 
また、既にPOSシステムを運用している場合は、そもそもとしてセルフオーダーシステムとマッチングしない恐れもあります。

1人あたりの単価が少なくなる恐れがある

おしぼりやお水といったものも、セルフオーダーシステムで注文できるようにカスタマイズすることができます。
 
ですが、これまで注文しにくかった安いメニューが注文しやすくなってしまうと、お客さま1人あたりの単価が少なくなる恐れがあります。
 
実際に、お水をセルフオーダーシステムでお手軽に注文できるようになったため、他のドリンクが以前よりも注文されなくなった、というケースもあります。

セルフオーダーシステムを導入する際の留意点

タブレット操作するカフェ店員
メリットとデメリットについて解説したところで、導入時の留意点についても解説していきましょう。

POSシステムと連携できるか確かめなければならない

先ほどもご紹介したように、現在使用しているPOSシステムとセルフオーダーシステムがシステム的にマッチングしない恐れがあります。
 
そのため、導入時にはPOSシステムときちんと連携できるかを確かめなければなりません。

導入費用を加味する

セルフオーダーシステムに限った話ではありませんが、システムの導入には相応の費用が発生します。
セルフオーダーシステムの場合、ネットワーク環境を整えなければなりませんし、iPad等のタブレット端末を必要な分だけ揃える必要があります。
 
端末をメーカーに用意してもらうか、自社で用意するか等は適宜話し合う必要がありますが、どちらにしろ、相応の費用が発生するでしょう。
また、テーブルごとに端末を充電できる電源コンセントも用意する必要があります。
 
導入することで人件費はほぼ確実に削減できますが、導入費用も計算に入れたうえで、全体的に削減できるかどうかは不透明です。
運用目的をきちんと明確化し、費用についてもきちんと加味するようにしましょう。

保守・サポート体制がしっかりしているかどうか

機械やシステムを扱っている以上、故障や不具合が起きる可能性を加味に入れて、メーカーの保守・サポート体制がしっかりしているかどうかはきちんと確認するようにしましょう。
 
保守・サポート体制がしっかりしていないと、メーカーによっては問い合わせても対応が遅い、修理費用が高い、保守・サポート体制の範囲外といったケースが発生するからです。
 
セルフオーダーシステムを導入する際には、機能や費用を他のメーカーと比較するのも大事ですが、導入後の保守・サポート体制の面でもきちんと比較する必要があります。

セルフオーダーシステムの導入に必要なハードウェア

セルフオーダーシステムを導入するにあたり、まずはネットワークに繋ぐためのWi-Fiルーターが必要です。
 
また、売上などの管理やメニューの変更などを行うためのパソコンも必要になるでしょう。
 
他に導入の際に必要なハードウェアは利用するサービスにもよりますが、テーブルにタブレットを置く場合は、iPadや専用端末が各テーブルに必要です。
 
キャッシュドロワやキッチンプリンターと連携させる場合は、利用するサービスに対応したものが必要になるため、こちらも合わせてチェックしておくといいでしょう。

セルフオーダーシステムの導入コスト

機材とコスト
利用するサービスによって初期導入のコストは大幅に異なります。
 
初期費用を抑えようとするとタブレット端末をレンタルで借りることで、初期費用をかけずに始められることも。
 
しかしその場合は月額料金が発生するようになっており、初期費用が抑えられるもののランニングコストがかかるので注意が必要です。
 
タブレット端末を用意する場合は、導入に100万から200万前後かかるケースもあります。
 
その場合に比べて、お客さま自身のスマートフォンで注文していただくサービスの場合は初期費用を大幅にカットすることが可能です。

注文が多い・外国語での接客が求められるお店にオススメ

レストラン
セルフオーダーシステムは、数ある飲食店の中でも特に注文数が多かったり、外国の方が多く訪れたりするお店にオススメのシステムになります。
 
注文数が多いということは、それだけお客さまのもとへ注文をとりに行かなければならないということ。
 
また、外国の方が多く訪れるということは、外国語に堪能な従業員を常駐させる等の対応をとる必要があるということです。
 
注文数の多さをカバーできるだけの従業員や外国語が堪能な人材を確保することは、人手不足が嘆かれる現状ではとても難しいです。
 
ですが、セルフオーダーシステムを導入すれば、上記の2点を解決できるうえ、顧客満足度を上げるファクターになり得ます。
 
特に注文数が多い・外国人のお客さまがよく訪れるお店は、セルフオーダーシステムの導入を考えてみてください。
 
また、飲食店を効率的に経営したいという方は、併せて店舗管理システムの導入も検討してみてはいかがでしょうか。
 
>>飲食店向けの店舗管理システムについてはこちら