2026.04.30
生産管理システム

業務効率化とは?正しい進め方とツール選びの比較ポイントを徹底解説

多くの企業が抱える課題の1つが業務効率化です。

しかし、様々な取り組みを実施しているのに「いまいち効果を実感できない」というケースも少なくありません。

 

そこで、この記事では業務効率化のアイデア5選に加えて、正しい進め方も紹介します。業務効率化のメリット・デメリットや効率化に役立つおすすめのツール、比較ポイントもまとめているので、ぜひご覧ください。

 

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

業務効率化とは?混同されやすい言葉との違い

はじめに、業務効率化の正確な意味を見ていきましょう。

 

業務効率化とは一般的に、各業務のプロセスから「ムリ・ムダ・ムラ」の3つを改善し、最小限の労力とコストで最大限の成果を出す仕組みを構築することを指します。

 

なお、「ムリ・ムダ・ムラ」の3つは、一般的に以下のような状態を言います。

 

  概要 具体例
ムリ 業務量が過剰であり、従業員に必要以上の負担がかかっている状態。 単独で処理しきれない量のデータ入力が1人に集中している。
ムダ 業務を完了させるまでのプロセスが多く、必要以上の時間がかかっている状態。 目視での確認や手作業での転記など、システム化できる作業をアナログで行っている。
ムラ 部署やチーム、時期によって業務量に偏りが発生している状態。 普段は手が空いている経理部門が、月末には深夜まで残業している。

 

これらを取り除き、スムーズな業務遂行を可能にするのが業務効率化の目的です。

 

生産性向上・業務改善との違い

業務効率化と混同しがちな言葉に、「生産性向上」や「業務改善」があります。それぞれの違いを見てみましょう。

 

まずは「生産性向上」についてです。生産性向上とは、投入した資源(ヒト・モノ・カネ・時間)に対して、より大きな成果(利益や価値)を出すことを意味します。つまり達成すべき“目的”であり、成果を出すための手段は基本的には問いません。

 

一方で業務効率化は、前述の通りプロセスにおける「ムリ・ムダ・ムラ」を省くという“手段”に重きを置いた言葉です。

 

つまり、「生産性向上を実現するための代表的な手段の1つが業務効率化」という関係性にあります。

 

次に「業務改善」との違いです。業務改善とは、業務の効率化だけでなく、品質の向上、コスト削減、労働環境の整備など、業務全体をより良い状態へと見直す幅広い活動を指します。

 

業務効率化は時間や手間の削減に特化しているのに対し、業務改善はより広義な目的を含んでいるのが特徴です。

 

業務効率化のメリット・デメリット

業務効率化のメリット・デメリット
では、業務効率化をすることには、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

以下にまとめました。

 

メリット
  • 生産性向上が達成され、会社の利益が増大する
  • 削減された時間を、新規事業や分野の開拓に費やせる
  • 従業員の労働時間短縮に繋がり、満足度やモチベーションが向上する
デメリット
  • ツールの導入などで一時的にコストが発生する
  • 業務プロセスが変わることで従業員が混乱し、業務負担が増える場合がある

 

このように業務効率化は、進めることによって一時的にコストが発生したり、従業員の負担が増えたりする可能性があります。

 

しかし、会社の利益増大や新規事業・分野の開拓に、プラスの影響を与えることも事実です。

 

また、従業員の満足度やモチベーションが高まった結果、さらなる生産性向上に繋がることも期待できます。

 

どんな企業であっても、会社の未来を考えるならば業務効率化に力を入れていくべきと言えるでしょう。

 

業務効率化のアイデア5選

業務効率化のアイデア5選
業務効率化の方法は多岐にわたります。ここでは、数ある業務効率化のアイデアから、取り組みやすく成功に繋げやすいアイデアを5つ、ご紹介します。

 

業務効率化の方法にお悩みの場合は、ぜひ参考にしてください。

 

①ツール・システムを導入する

業務の負担を大幅に軽減する代表的な方法の1つが、ツールやシステムの導入です。

 

特に情報の転記やデータの集計など、同じ作業を繰り返す単調な業務は、従業員の貴重な時間を使うには少々惜しいケースが大半です。ITツールや専用システムを導入し、業務を自動化・省力化することで、従業員はより価値を生み出すコア業務に専念できるようになります。

 

まずは手作業で行っている領域がないかを見直し、システム化による効率化が図れるか検討してみましょう。

 

②業務フローを見直す

昔からあるので何となく続けているけれど、誰も必要性を分かっていない。そんな形骸化した業務はありませんか?

 

業務効率化のためには、不要な業務を思いきってなくすことが大切です。また、現在の業務フロー全体を俯瞰し、手順の組み替えやプロセスの簡略化を行うことも重要になります。

 

「承認フローが長すぎる」「二重チェックが無意味になっている」といった非効率な部分を改めることで、業務スピードが向上するでしょう。

 

③マニュアルを作成する

業務の進め方やルールをマニュアルにまとめることは、ミスを防ぎ、業務のクオリティを担保することに繋がります。

 

また、研修や引き継ぎなどでの情報共有もしやすくなるので、最初は時間がかかりますが、マニュアルを作成しておきましょう。

 

④自動化・アウトソーシングを活用する

自社で行う必要性が低いノンコア業務に関しては、RPAなどの技術を用いた「自動化」や、外部の専門企業に委託する「アウトソーシング」を活用するのも有効な手段です。これらを活用することで、社内のリソースを利益に繋がる可能性が高いコア業務に集中させることができます。

 

ただし、外注費用がかえって割高になる場合や、ノウハウが社内に蓄積されないといった側面もあるため、費用対効果を慎重に検討しましょう。

 

⑤人員配置を見直す

人にはそれぞれ得意・不得意があります。もしも現在の業務と担当者のスキルがマッチしていないと感じる場合は、人員配置を見直すことで業務スピードが大きく向上する可能性があります。それぞれの得意分野や適性を活かせるよう、適材適所のタスク割り当てを行いましょう。

 

【ステップ別】業務効率化の正しい進め方

【ステップ別】業務効率化の正しい進め方
業務効率化は、ただ闇雲にツールを導入しても失敗に終わります。以下の4つのステップを順に踏むことで、現場に定着し、形骸化しない実効性のある改善が可能になります。

 

ステップ1.既存の業務内容の可視化・把握

まずは現状を正しく知ることから始めます。

 

「誰が」「いつ」「何を」「どれくらいの時間をかけて」行っているか、現時点でのすべての業務を洗い出し、一覧化します。

 

続いて可視化した業務一覧の中から、前述したムリ・ムダ・ムラが潜んでいる箇所を探し出します。

 

その後、「特定の人にしか処理できない(属人化)」「上司の承認待ちで頻繁に作業が止まる」といった、全体の業務の流れを阻害している根本的な原因を特定します。

 

ステップ2.効率化する業務の優先順位を決定

すべての課題を同時に解決することは困難なため、優先順位をつけます。

 

基本的には費用対効果を考え、削減できる時間やコストが大きい業務から優先的に着手します。ただし、毎日発生するルーチンワークや、ミスが経営に直結するような重要業務は優先度を高く設定します。

 

業務改善のフレームワークである「ECRS(改善の4原則)」の順序で業務を見直すことも効果的です。

 

「ECRS(改善の4原則)」は下記の4つの要素から成り立っています。

 

Eliminate(排除):その業務自体をなくせないか?

Combine(結合):複数の作業を1つにまとめられないか?

Rearrange(入替え):手順を入れ替えてスムーズにならないか?

Simplify(簡素化):もっと単純な方法にできないか?

 

ステップ3.適切な手法・ツールの選択と実施

優先順位が決まったら、具体的な解決策を実行に移します。

 

最初は課題解決に直結するツール(チャットツール、タスク管理、RPA、生産管理システムなど)を選定することになりますが、必ずしもシステム導入が正解とは限りません。業務マニュアルの作成、社内ルールの見直し、アウトソーシングの活用など、ITツール以外のアプローチも並行して検討します。

 

ツールを導入する場合、最初から全社に一斉導入するのではなく、まずは特定の部署や小規模なプロジェクトでテスト運用を行い、現場のフィードバックを得ながら調整を進めます。そうすることで、万が一運用がうまくいかない時に業務が滞るというリスクを最小限に抑えられます。

 

ステップ4.効果検証と継続的な改善(PDCA)

施策は実行して終わりにするのではなく、効果を測定し改善を続けることが重要です。その際は、作業時間や残業代がどれだけ削減されたかなど、導入前に設定したKPIが実際に達成できているかを客観的に測定します。

 

同時に、実際にツールや新しいルールを使っている従業員から、使い勝手の不満や改善要望をヒアリングします。

 

その後、検証結果や現場の声をもとに運用ルールの微調整や機能の追加を行い、常に業務環境を最適な状態へとアップデートし続ける(=PDCAを回す)ことで、正しく業務効率化を図れます。

 

業務効率化におすすめのツール

業務効率化におすすめのツール
業務効率化におすすめのツールには、次のようなものがあります。

 

オンライン会議ツール

参加者が離れた場所にいても、会議が成立するツールです。移動時間や交通費の削減ができます。

 

ファイル共有ツール

全従業員がファイルを共有できるツールです。メールなどで送付のやり取りをする必要がありません。また、外出先や自宅からでも、データを確認することもできます。

 

チャットツール

メールよりも気軽にコミュニケーションをとれるツールです。1対1のやり取りや一部従業員のみのグループでのやり取りもできます。

 

勤務管理ツール

出退勤の打刻ができるツールです。インターネットを介して社外から打刻できる製品もあり、従業員や人事、労務担当者の負担を減らすのに役立ちます。また、ツールによっては給与計算ソフトと連携できるものもあります。

 

在庫管理ツール

商品管理や棚卸しなど、煩雑な在庫管理を効率化するツールです。管理ミスの削減にも繋がります。

 

RPA

ロボットによって各種業務を自動化します。毎日のように行われる、定型的かつ反復的な業務に対し、大きな効果を発揮します。

 

参考:

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?メリットや導入方法を解説

 

他にも様々なツールがあるので、効率化したい業務に合わせて、有用なツールの導入を検討しましょう。

 

業務効率化ツール・システム選びと比較のポイント

ツールやシステム選びに失敗すると、かえって業務が複雑化し、現場の混乱を招くリスクがあります。比較検討の際は、単なる機能の多さだけでなく、以下の3つのポイントも重視しましょう。

 

現場での使いやすさと無料トライアルの有無

従業員の中にはITに詳しくない人もいます。そのような現場の担当者でも、分厚いマニュアルなしで直感的に操作できるUI(画面の見た目)やUX(使い心地)の製品は活用しやすいです。

 

また外出先の営業担当者や、工場・倉庫などの現場からでも、スマートフォンやタブレットで簡単に入力・確認ができるかチェックします。

 

本格導入の前に、無料トライアル期間を活用するのも有効です。自社の業務フローをそのツール上でスムーズに再現できるか、現場の担当者に実際に触ってもらうことで、実務に定着しそうかを判断できます。

 

万全なセキュリティと迅速なサポート体制

二段階認証、IPアドレス制限、データの暗号化など、自社のセキュリティポリシーを満たす安全な設計になっているかを確認します。

 

電話やチャットによるサポート窓口の有無、お問い合わせへのレスポンスの速さも重要です。特に基幹システムに関わる場合、システムダウン時の損失が大きいため、迅速な復旧サポートは必須と言えます。

 

初期設定の代行や、従業員向けの操作説明会の実施など、ベンダー側からの導入・定着サポートが充実しているかどうかも評価ポイントになります。

 

既存ツールやシステムとの連携性

現在社内で使用しているメール、カレンダー、チャットツール、会計ソフトなどと自動でデータ連携ができるかを確認します。

 

また、新しいツールを導入した結果、「システムにも入力し、従来のExcelにも同じ内容を入力する」といった二重管理(ムダ)が発生しないかも精査します。

 

将来的に事業規模が拡大したり、業務範囲を広げたりした際に、他の機能や外部サービスをスムーズに追加・連携できる柔軟性があるかどうかも見据えておきましょう。

 

まとめ

まとめ
この記事では、業務効率化の正確な意味や、成功に導くための5つのアイデア、正しい進め方のステップ、そしてツール選びのポイントについて解説しました。

 

業務効率化は、「ムリ・ムダ・ムラ」をなくし、限られたリソースで最大の成果を生み出すための重要な取り組みです。効率化に成功すれば、長時間労働の改善による従業員の満足度向上はもちろん、浮いたリソースを新規事業の開拓に注ぐことができ、会社の利益増大に繋がる可能性があります。「会社をより発展させたい」と望むならば、避けては通れないステップと言えるでしょう。

 

ぜひ本記事でご紹介した手順やアイデアを参考に、自社の業務フローを見直し、最適なツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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