2021.06.30
免税システム

免税販売手続きの電子化によって起きる変化とは

カートとダンボール

今回は、令和2年度からスタートした、免税販売手続きの電子化について紹介します。

2021年10月以降は、免税手続きの電子化対応が必須です。

現在は準備期間中のため、書面での取引も可能ですが、2021年10月1日時点で電子化対応していない場合、免税販売を行うことができなくなります。

書面での購入記録票の提出が廃止されて、店側にも購入者側にもメリットの多い制度です。

免税販売を導入していない事業者の方も、電子化をきっかけに始めてみてはいかがでしょうか。

必要な手続きや準備するべきものについてまとめていますので、まだ導入できていない事業者の方も、ぜひ参考にしてみてください。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

免税販売手続きの電子化

パスポート画像

令和2年4月1日からスタートした、免税販売手続きの電子化について詳しく紹介していきます。

従来の免税販売手続きとの違いについてもあわせて確認してみましょう。

 

従来の免税販売手続き

従来は書面による免税販売手続きが行われていました。

流れとしては、次の通りです。

  1. 販売額が基準を満たすかを確認
  2. 店側が購入者のパスポートを確認し、非居住者であることを確認
  3. 購入記録表と購入者契約書の作成
  4. 購入記録表をパスポートへ貼り付け
  5. 精算・商品の引き渡し

上記は、従来の免税販売手続きの大まかな流れです。

項目3、4番目の「購入記録表」の手続きが、書面によって行われていました。

 

電子化後の免税販売手続き

電子化後の手続きの流れは次の通りです。

  1. 販売額が基準を満たすかを確認
  2. お客様のパスポートを確認して非居住者であることの確認
  3. 店側が購入者に必要事項の説明
  4. 精算・商品の引き渡し
  5. 店側が国税庁に購入記録情報の提供

上記は、改正後の免税販売手続きのおおまかな流れです。

項目5番目の「店側が国税庁に購入記録情報の提供」を、インターネットを通じて行うようになりました。
 

主な電子化後の違い

では従来の書面での手続きと、改正後の電子化の手続きで大きく変わった点について詳しく見ていきましょう。

1つ目が、購入者に対しての説明の義務です。

  • ①免税購入した物品が輸出するために購入されるものである旨
  • ②本邦から出国する際、出港地を管轄する税関長に所持する旅券等を提示しなければならない旨
  • ③免税購入した物品を本邦から出国する際に所持していなかった場合には、免除された消費税額(地方消費税額を含む)に相当する額を徴収される旨

※引用:
輸出物品販売場制度における免税販売手続が電子化されます(令和元年7月)|国税庁

以上の3点を口頭で説明するとともに、書面での交付や提示が義務とされています。
 
2つ目は、購入記録情報を国税庁の免税販売管理システムに送信することです。

販売者の事業所からパソコン等を使用してインターネットで免税販売システムに接続して、購入記録情報を送信します。
 
3つ目は購入記録情報の7年間の保存の義務化です。

輸出物品の販売を行う事業者が、購入記録情報を整理して、販売元で決められた期間保存をする必要があります。

電子化後の大きな変更点は、以上の3点です。

また、今までは購入者の方が出港時に購入記録表を管轄する税関等に提示していましたが、電子化後は旅券等の提示に変更になりました。
 

免税手続きの電子化に必要な準備

免税手続きの電子化の準備について、順番に説明していきます。
 

免税電子化システムを導入

まずは電子化のシステムを導入します。

システムの導入には必ず、パソコンやタブレット等の通信機器と、インターネット環境が必要なのであらかじめ用意しましょう。

次に、所轄の税務署長への届出書の提出が必要です。

「輸出物品販売場における購入記録情報の提供方法等の届出書」を提出します。

その後、識別符号が所轄税務署長から通知されます。

その符号番号が、購入記録情報を国税庁の管理システムに送付する際、必要になる番号です。
 

データの送信と保存

データの送信方法に関しては3つの方法があります。
 
1つ目は、自社のシステムを使用して自社で送信する方法です。

これには、購入記録情報を国税庁へ送信するためのシステムを自社で作成しなければなりません。

自社でシステムを構築することになるので、コストと時間がかかります。
 
2つ目は、他社のシステムを利用して自社で送信する方法です。

他社で開発されたシステムを使って送信は直接自社で行う方法です。
 
3つ目は他社で開発されたシステムで、他社に送信業務をお願いする方法です。

これは「承認送信事業者」と契約をすることで可能になります。

上記3点の方法のうち、最も自社にとって導入しやすいものを選びましょう。

また、7年間のデータ保存義務に関してはデータまたは書類での保存になります。

データで管理する場合は、保存先の容量の確保も必要になるでしょう。
 

承認送信事業者との契約

では、「承認送信事業者」とは何でしょうか。

承認送信事業者とは、国税庁が定めた承認要件をすべて満たした事業者のことで、契約をしている輸出物品販売場の購入記録情報データの送信を行うことができます。

つまり、輸出物品販売場と国税庁の間に入って、購入記録情報データの送信業務を請け負う事業者のことです。

輸出物品販売場の事業者は、承認送信事業者から提供されるシステムをセットアップする必要があります。

承認送信事業者と契約することによって、システム構築や送信業務の手間が省けるでしょう。

システムの購入・提供を受けるコストはかかりますが、レジと連動させることができるサービスや、旅行者が免税店として自社を検索できるアプリに対応しているサービスもあります。

 

免税システム導入によるメリット

捺印する手

最後に、電子化された免税システムを導入するメリットについて紹介します。

 

手続きが簡単になる

電子化に伴って、免税品購入の手続きは簡素化されています。

購入者の方も、署名が不要になるため、免税店での買い物が今まで以上にしやすくなるでしょう。
 

ペーパーレスでコスト削減

今まで書面で提出していた購入者誓約書への署名や購入記録情報書類の発行が不要になるため、紙のコストを削減することが可能です。

さらに、従来の方法では、購入者が購入記録情報の書類を出港時まで所持しておく必要がありましたが、免税システムによって必要がなくなり、手間を省けるメリットがあります。
 

購買分析が可能

構築されている免税システムによってはレジと連動させて、後から購入履歴を確認できるものもあります。

免税対象の商品の購買分析が簡単にデータ化されるので、購買分析の時短につながります。

適正在庫の確認や購買分析によって売り場の管理ができるようになる点は、メリットと言えるでしょう。

まとめ

今回は、免税販売の手続きの電子化について解説しました。

電子化されたことによって手間が省かれ、より免税販売の効率化が進んでいます。

様々なシステムが構築されているため、ぜひ自社に合った機能が備わっているサービスを見つけて導入してみてください。

自社の製品が、外国人観光客の方の購買に繋がる一歩となるでしょう。

近畿システムサービスでも電子化に対応した免税システムを取り扱っております。

是非導入を検討してみてはいかがでしょうか