2020.09.25
顧客管理システム

美容院の顧客管理システム(CRM)とは?導入すべき理由

CRMシステムを用いた美容院経営

美容院を経営していく上で、顧客管理を効果的に行うことは重要です。
しかしながら、日々のサロンワークや管理業務に多くの時間を注ぎ、顧客管理の時間を十分にとれていない美容院も多いのではないでしょうか。
 
また、すでに既存顧客をある程度かかえている美容院でも、新規顧客開拓システムの確立には課題を残しているケースも多いようです。
 
こうした悩みを解決へと近づけてくれるシステムがCRMです。
 
今回は、顧客管理システム(CRM)について詳しく解説していきます。

近畿システムサービス管理部

近畿システムサービスは、店舗のトータルな提案を行うシステム開発会社です。免税システム、RFIDソリューション、電子署名等、多くの業種システムの開発実績がありますが、特に流通関連のシステムでは多数の実績とノウハウがあります。

美容院に顧客管理システム(CRM)を導入すべき理由

 
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客を中心とした経営をするときに用いられる営業手法です。
 
そのため、顧客が売り上げの中心となる美容院とCRMは親和性が高い関係にあります。
 
CRMでは、売り上げや属性など、美容院に来店したひとりひとりの顧客管理を行うことで、継続的に良好な関係性を構築していくサポートが可能です。
 
また、管理にとどまらず、登録した顧客情報を用いた経営分析や直接的なアプローチなども行えます。
 
分析ツールのほとんどが自動化されているため、サロンワークと並行した経営管理がしやすいこともCRMの特徴です。

顧客の分析ができる

CRMのシステムでは、顧客カルテをもとに基本情報を登録すれば、その後は自動で顧客管理が行えます。
 
レジ機能との紐づけが可能なシステムもあり、初回来店以降のデータは会計時に自動的に登録されていきます。
 
また、これらの情報は、キャンペーンを打ちたいときなどに活用が可能です。
 
「直近3ヶ月に来店のなかった30代の顧客」や「年間30万円以上の購買のある顧客」など条件をつけた抽出を行えば、よりニーズに沿った販売促進が行えます。

既存顧客の満足度を上げることができる

美容院の予約システム

美容院を利用する顧客数が増加していくと、ひとりひとりの顧客のニーズや課題を可視化することが難しくなります。
 
そんなときにCRMの属性分析を使うことで、各顧客のニーズに応じた対応を可能とするデータを手にできます。
 
これらのデータを美容院のサービスに活かせば、既存顧客の満足度は上がり離客率を下げる要因となるでしょう。
 
また、システム内に付随しているABC分析などを用いれば、それぞれの顧客の重要度なども分析することができ、各顧客に合わせた施策を立てることも可能になります。

他店舗との情報共有が楽になる

他店舗経営を行っている美容院では、CRMの情報共有機能が有効に働きます。
 
データがCRMで一元化されていると、離れている店舗同士の情報共有も楽に行え、顧客が他店を訪れたときにも、適切な対応がとりやすくなります。
 
情報共有が効果的に行えることは、スタッフの働きやすさや企業全体のイメージアップにもつながりやすいでしょう。
 
スタッフのシフト管理も行えるCRMであれば、繁忙時には他店舗への応援なども出しやすくなり、企業全体で仕事を効率的に進めることも可能です。

新規顧客の獲得ができる

CRMでは、新規顧客の獲得にもつながるデータを手にすることができます。
 
既存顧客がある程度確保ができた美容院では、これまで来店した顧客を分析することによって、自社がどのような層のニーズを満たしているかを可視化することが可能です。
 
ニーズを満たす層を認識することができれば、リピート率が高い層に向けた効果的なアプローチを行うことができます。

新規開拓の手法を決めかねている美容院にとってもCRMは有益に働くでしょう。

美容院での顧客管理システム(CRM)活用例

 
美容院の予約スケジュール
CRMを導入して顧客の管理を行う美容院は年々増えています。
どのように活用されているか、例を見ていきましょう。

リピート率を上げるプロモーションに活用

CRMを導入している美容院では、顧客分析をし、特定の層のニーズに合わせたプロモーションを行っています。
 
たとえば、「半年間来店のない40代女性」で抽出した顧客に、割引クーポンや新しいサービスを知らせるDMを送る、といった一連のプロモーションをCRMの機能上で完結する、などです。
 
また、CRMの来店頻度分析を活かせば、次の来店周期のタイミングに店舗側からのアプローチも行えます。
 
1年間に使う金額に応じて顧客の重要度を可視化しておき、優良顧客の満足度をより向上させるような活用を行う美容院もあります。

サロンワーク以外の時間を有効に活用

顧客の予約や日々の売り上げ管理などを手作業で行っている美容院では、CRMを導入してペーパーレス化を進めると、管理者や在籍スタッフの時間を有効に活用できます。
 
CRM機能をもつ機器の多くは、ボタンを押すだけで日報や月報を作成できるため、閉店後にレシートの集計や売り上げの打ち込みの必要がありません。
 
CRM導入後は、これまで事務的な業務に使っていた時間が空くため、スキルの向上や別の仕事を入れられるなどの、新たな時間活用が可能になります。

離れた顧客への再アプローチに活用

新規に美容院を来店した顧客がリピートへとつながらないケースは少なくありません。
 
また、定期的に来店のあった顧客が離れてしまうなど、離客する要因はさまざまです。
 
こうしたときにもCRMは、離客した顧客の情報をもとに、購入履歴や属性が近い別の顧客の傾向を用いながら、再来店したくなるようなキャンペーンやDMを知らせてくれる機能をもちます。

新規と既存顧客のほか、一旦離客した顧客も見込み客として取り込める施策があることはメリットのひとつと言えるでしょう。

まとめ

CRMを導入するメリットはさまざまありますが、顧客管理から店舗管理までのシステムを一元化でき、サロンワーク以外の業務がよりシンプルになっていくことは、美容院を経営していく上でプラスになるでしょう。
 
デメリットとしては、導入コストや費用対効果が挙げられますが、美容院での導入事例が増えていることは、時代のニーズをうかがわせる流れです。
 
顧客管理システムの導入を検討する場合は、さまざまなCRMの機能を比較しながら、どんな機器が自社に合うのかを確認しておくと良いでしょう。
 
>>顧客管理システムの基礎知識を解説

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